「真カミサン伝説対決」
教室に最後に入ってきたのは、
たまおだった。
「おー、みんな早いだすなあ」
「たまおが遅いんだよ」
ケンタが突っ込む。
「司会は誰がやるの?」
もとめが訊く。
「あのー、
俺とサヤちゃんじゃダメですかあ?」
賢明がもとめの方を見る。
「適人だすなあ」
どう見ても、
みはるとケンタじゃ
司会が無理だということがわかりきっていたが、
たまおが二人を気遣って、
うまくそう言うと、
残りの生徒も頷く。
しかし、
「そう言えばそうねえ」
と言って、
もとめが、
うっかり、
みはるとケンタの方を見てしまった。
「先生!
いくら僕がバカだからって
それはないぞー」
みはるがふてくされたように言ったので、
「あー、すいません。
この子は私の横に」
ひさめが慌てて、
みはるのそばに行くと、
その手を掴んで、
「うわー、またなのかあ」
と嫌がるみはるを自分のそばに連れ始めた。
「あんたがうるさいからよ!」
賢明とサヤは、
みはるとひさめのそんなやりとりをしている間に、
前に出た。
「じゃあ、
たまおくんたち6人も、
前に出てきてください」
と
サヤが言うと、
「傍聴しているのが、
もとめ先生とケンタだけっていうのもなあ。
それに、
ケンタに審査員は無理だろ」
ふうたがそう言うと、
ケンタとみはる以外は下を向いて笑いこらえていた。
すると、
「えー、
補欠でもない私からの提案でなんですが、
今回の審査員はもとめ先生だけ
ということで、
どうでしょうか?」
と
サヤが、
ケンタの目を避けるように言う。
「しょうがないだすよ。
その案で。
ケンタもその方が気が楽だすよな」
と
たまおが笑いながら言うと、
「俺も自分では無理だ
と思ってるからそれでいいよ」
ケンタはあっさり同意したが、
「僕はどうなるんだ?」
と、
みはるが、
また、
口を出したので、
「あんたが審査員なんかできるわけないでしょ!
もう!」
と言って、
ひさめが
みはるのおでこをはたいたので、
「ごめん。
ただ、
念のため訊いてみただけなんだ」
みはるはそう言って俯いた。
「じゃあ、
私が順位をつけさせてもらいますけど、
その前に、
みんなで、
充分、
討論はしてね」
と
もとめはにこやかに言った。
そして、
たまおたち3組は、
早速、
あみだくじで発表の順番を決めたのだった。




