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「キモ男三人衆のカミサン伝説1」



 たまおは、 

 わざと腹を掻いた後、鼻をほじると、話し出した。

 「僕が話すだすよ。

 えー、今から10数年前のことだす。

 一人の天才美少女がある田舎町に住んでいただす」

 「おい!

 それもとめ先生が話した話しと同じじゃないかよ」

 みはるが最初の出だしを聞いていきなりそう言いだすと、

 賢明たちも頷く。

 しかし、

 たまおは、

 「最初の方はほぼ同じだすよ。

 だば、後半が大きく違うんだすな。

 だすから、居眠りしていてもいいだすから、

 我慢して聞いていてくれだすよ」

 たまおがそう言うと、

 もとめが、

 「何か考えがあるんでしょう。

 みなさん、とにかく、静かに聞きましょう」と言ったので、

 みはるたちは渋々頷いた。

 「だば、続けるだすよ。

 彼女が天才だと言われるようになったのはだすな、

その田舎町にアメリカ人がやってきたのがきっかけだす。

 田舎町だすから英語なんて話せる人間はいなくて、

アメリカ人が来ただけでも大騒ぎだっただす。

 仕方なく、その町の町長は町に唯一ある高校の英語の教師に通訳をお願いしたすが、

これがまったく使いものにならなかっただす。

 だば、そばにいた当時小学6年生だった彼女が

そのアメリカ人と対等に英語を話してしまったのだす。

 まあ、都会では小学生が英語を話せても珍しくもないだすが、

その田舎町では初めてのことだすから町中は大騒ぎだっただす。

 その少女は目鼻立ちも整っていただす。

 そうだすな。キミカさんとネネさんを二で割ったような感じだすな。

ただ、少し肌が黒く、父親もいなかったせいもあったのだすか、

町での大人たちの評判とは反対にその出来事以来、

小学校の中では


「アイツの父ちゃんは黒人」


とか言われていじめられるようになっただす。

 特に女子のイジメは陰湿だすた。無視するだけではなく、

彼女が触ったものにふれる、

ばい菌が写るとか汚い

と言ってだすなわざと手を洗うなどしただす。

 当時だすな、男子の中で一番人気のあるニタロウという子が、

うっかりだすな、

そういう女子のイジメを見て、注意してしまったんだすよ。

 よせばよかったんだすが。

ニタロウは実はその少女が大好きだったんだすな。

それで、後のことを考えず、つい、注意してしまったんだす。

 たしかに、少しだけいじめはやんだだす。

 しかし、だすな。やきもちをやいた女子、

特にだすな町長の娘で、

クラスの女ボス的存在のナナはそれがすごく頭に来ただすな。

 それで、少女へのいじめはさらに陰湿にひどくなっただす」

 そこまで話したところで、たまおは自分が持ち込んだ、

ジュースを飲んだ。

(続く)

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