「ネネVSひさめと永久3」
「えー、
じゃあ、バトル始めますか?
もう質問いいよな」
ふうたは、
実は、時計のことを訊きたいだけで、
ああいう質問をしたのだった。
「じゃあ、私たちからいいですか?」
ひさめは左手で永久の右手を握ると、
積極的に発言する。
「私はいいわよ」
「じゃあ、ひさめちゃんたち」
「おい、ひさめ見ろよ、
永久の手を握ってさあ、何かイヤな感じだぞ」
「あんた、
誰に向かってその口の聞き方?」
「僕はたまおに」
「はあ、今何て?」
「あー、ごめん。
気をつけるから、やめろ!」
みはるがキミカに脇腹をつねられた。
「そこ、静かにしろよ」
ふうたが偉そうに言うと、
「みはるですね。はい」
キミカはつねっただけじゃなく、
みはるの小さなおでこをはたく。
「いたいぞ。もう言わないからやめてくれ」
みはるは本当に痛そうな顔をして、
頭を下げる。
「じゃあ、みんな静かにな!
ひさめちゃんたち、さあ質問始めて」
「永久くんから行く?」
「ひさめちゃんからでいいよ。
というより、がんばってくれ」
「じゃあ、遠慮なく。私から。
ネネさん、何で、
山手線編がカミサン伝説からはずされないといけないの?」
ひさめは鋭い目で、
いきなりネネが山手線を選んだ理由をストレートに訊く。
ネネはまるで想定していたように、
「それは、
カミサンが生き物とされているからです」
と、
即答する。
しかし、
ひさめも想定していたようで、
「何故、
カミサンが生き物ではいけないんですか?」
と、
さらに質問を続ける。
「山手線編だけです。
カミサンを生き物としてるのは。
だから、
カミサン伝説では異質なんです」
「私にはわからないわ。
他のカミサン伝説と違って異質なのは、
山手線編が真カミサン伝説だからとは考えられませんか」
「ひさめちゃんも、
なかなかやるだすなあ」
「今んとこ、たまお。
いや、
たまお先生の言ったとおりだな」
「しー」
キミカがみはるを睨むと、
みはるが俯く。
「ひさめさん、
何故、山手線編が真カミサン伝説なの」
「ネネさん、
私そんなこと言ってませんよ。
私は、
山手線編が真カミサン伝説の可能性があること
を指摘しただけで、
それが真カミサン伝説
とは一言も言ってないわよ」
「ああ、そうね。
ごめんなさい。
今の質問やめます」
「じゃあ、こう聞きます。
カミサン伝説と認定されるための必要条件は
何ですか?」
ひさめが自信ありげにネネの顔を見ると、
「うーん、
ひさめちゃんは見かけによらず、
したたかだすなあ」
たまおはいつものようにつぶやいた。




