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「賢明のカミサン伝説2」



 「続けます。

 えー、その老人は、

 結局、

 誰にも相手にしてもらえず、

 自分の願いをその見えない像に成就してもらった日から

6ヶ月が経つまであと3日というところまで

追い込まれることになりました。

 正直、老人はあきらめていました。

 いくら、

 カミサン伝説が有名になったとしても、

 自分のようなみすぼらしい人間が道ばたで座って、

 通りすがりの人間に声をかけても相手にされるわけがないと。

 見えない像に頼んで自分の願いを成就して貰った以上、

 やむをえないと考え、毎日のように、 路上に座るのをやめ、

誰もいない家でじっとバチがあたるのを覚悟することに決めたのです。

 そして、

 家に帰る途中、

 小さな少女とぶつかりました。

 小さな少女が転んでしまったので、

 老人がすまんと言って手を引いて、

 起こしてあげたところ、

 その少女は

 「おじいさん、

 あの像は落としちゃだめよ。

 カミサンのバチが当たるから」

と言ったのでした。

 老人はその言葉に驚いて、

 今度は老人がその場で倒れてしまったのです。

 そして、

 少女はその像と布を老人に渡して、

 早く困ってる人にあげないと、

と言ったのでした」

 賢明はここで持参したペットボトルの水を飲んだ。


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