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「たまおとみはる、ひさめに会いに行く」


 「みはるちゃん、

 僕がひさめちゃんを説得するから

一緒についてきてくれないだすか。

 男一人で女子の部屋には僕でも入りにくだすし、

 入れてくれないかもしれないだすよ」

 たまおが、

 みはるに言われたように、

 ひさめを説得する決意をして、

 みはるに頼んだ。

 「いいぞ。

 じゃあ、すぐ行こう。

 三人は待ってろよ」

 みはるは快く承諾する。



 「ひさめ、いる。みはるだけど」

 みはるが外から声をかけると、

 しばらくして、

 ひさめが出てきた。

 「あら、たまおくんも?」

 「いいから入るぞ」

 みはるはたまおを連れて、

 ひさめの部屋に入ると自分で鍵を閉めた。

 「ちょっと、みはる。

 たまおの話しを聞いてやれよ」

 みはるがそう言うと、

 ひさめは頷く。

 「僕は凄い不細工だすよ。

 ご存じのとおり、

 キモ男三人衆と呼ばれて、バカにされて落ち込んだことはあっただす。

 だすが、

 今は別に気にしていないだす。

 ひさめさんのお兄さんがキモ男三人衆だ

ということはわかってるだすが、

 不細工な兄、

 可愛い妹って悪くないだすし、

 何かの映画かドラマでもよくある話しで

何も恥ずかしがることはないだすよ。

 それに、

 お兄さんは東大なんだすから、

恥ずかしがることなんてないだすよ。

 だすから辞退はやめるだすよ」

 たまおが真剣な顔で言う。

 すると、

 ひさめが

 「え、兄が恥ずかしいから辞退?

 みはるもそう思ったの?」

 笑いだす。

 「ひさめ、笑い事じゃないぞ。

 こっちは真剣に考えて来たんだぞ。

 違う理由で辞退したのか」

 みはるが言うと、

 ひさめが頷く。

 「あー、どうしようかなあ。

 余計恥ずかしい。

 子供みたいな理由で、

 みんなには絶対に内緒にしてくれる?」

 ひさめは顔を赤らめて言う。

 「実は、

 私、永久くんのことが好きなんですが、

永久くんが好きなのはネネみたいなの」

 「そうだすかなあ。

 あいつは今は誰にも興味、いや、違うだす。

 ネネちゃんのことは好きには見えないだすなあ」

 「でも、そうみたいなの」

 ひさめは言い張る。

 「僕も永久はそんな風に見えないけどなあ。

 まあ、

 残念ながら、

 ひさめのことが好きだとも言えないけど、

 コンクールへ一緒に出ることになれば

チャンスはあると思うぞ」

 「そうだすよ」

 「それはチャンスがあるだけでしょう」

 「まあ、それはそうだけど」

 「でね、私、ネネと取引したの。

 私が辞退して、

 ネネを推薦したら、

 永久くんに手を出さないことと、

 また、

 永久くんをメンバーに入れないことを」

 「おい、何考えてんだ」

 「キミカちゃんは知ってるんだすか?」

 「もちろん、内緒です。

 ネネもそうだったんですけど、

 キミカも永久くんが当然選ばれると思っているから、

 ネネを私が選んだとき、

 ネネがわざと驚いたフリして、

 それなら、

 永久くんは頼りないからと言って、

 もう一人は賢明くんがいいと推薦する予定で、

 私も賛成するという約束になっているんです。

 ネネとキミカは仲がいいので、

 そんな裏取引がバレたら

二人の仲が大変なことになるし、

 永久くんも怒るに決まっているので、

秘密にするのがネネの条件なんです」

 「でも、それバレると可能性あるぞ。

 それに、くどいけど、

永久はネネにはまったく気がないぞ」

 「そうだすよ。

 僕もくどいだすが、

 永久はネネちゃんには気がないと思うだすなあ。

 そう思っているのは、

 二人の思いこみじゃないだすか。

 ネネちゃんは自信過剰なところがあるだすし、

 ひさめちゃんはその逆だすから」

 たまおが言った。



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