「歪む?」
キモ男3人衆とみはる、永久は
同じ部屋で話し合っていた。
「何で、ひさめちゃん、辞退したんだろう」
と
ふうたが言うと、
「勝つのはわかっていただすのになあ」
たまおがそう言う。
「実は、
出たくなかったんじゃないのか」
ふうたとたまおの意見に、
ケンタがそう言いだした。
「何で?」
「かっこ悪いから」
ふうたの質問にケンタがあっさり答える。
「何でだよ。
うちの学校でコンクールに出ることだけでも
名誉なことじゃないか。
今、カミサン伝説はやってるから、
どこかのTVで報道されるかもよ」
と
ふうたは信じられないという顔で言う。
「みはるちゃんみたいにしがらみがなければいいよ。
はっきり言って、
スタイルもいいし、
顔も美人だから、
女生徒はもちろん男子の中にもファンは結構いるから」
「しがらみのことはよくわからないけど、
そんなおだてるなよ。
僕、男子にはもてないぞ」
「それは、
そういう男子っぽいところが、
オタク連中の見栄が邪魔して、
モテてないように見えるだけさ」
「じゃあ、ケンタ。
僕と付き合うか」
みはるがケンタをからかう。
「ひさめみたいな言葉遣いに直したら
付き合ってやるよ」
と
ケンタが言うと、
「何、とぼけたこと言ってんだ。
こっちから願い下げだぞ」
と
みはるが怒ったように言う。
「なあ、みはるちゃん。
これがケンタの変なプライドなんだ。
実は、
結構気にいってんだぞ。
他の女子よりも」
ふうたがそう言うと、
ケンタがテレ隠しに
ふうたに蹴りを入れる。
「ほら、ムキになっただすよ」
たまおがからかうと、
ケンタの顔は赤くなる。
「そうか!
でも、
この僕の話し方は治らないぞ」
と
みはるが笑う。
「直さないでいいだすよ。
多分、直したとたん、
ケンタの気が変わるだすよ」
と
たまおは笑う。
「ケンタも結構歪んでなあ。
ひさめと共通するよ」
と
みはるが言う。
「ひさめちゃんが歪んでいる?」
ふうたが訊く。
「わかんないのか?
本当はコンクールには出たいんだよ。
でも、
兄貴のことがあるから辞退したんだよ」
みはるが自分の考えを話した。
「不細工な兄。
可愛い妹って悪くないだすし、
何かの映画かドラマでもよくある話しで、
何も恥ずかしがることないだすのになあ」
と
たまおが言うと、
「言ってやれよ。
ひさめの気が変わるかもしれないぞ」
みはるはそう言って、
たまおの肩を強く叩いた。




