「サヤの信じる真カミサン伝説28及び29「人首酒」編」
賢明は話しを続けた。
「ジュウロウが、
例のHPを再現すると、
「あれっ」
と
カイミヤマが大声を上げました。
「同じように見えますが」
と
マスターが言うと、
「ここの色、違う、
ちょっとマスター私が造ったラベル持ってきて」
と
カイミヤマは言いましたが、
何が違うのか、
ジュウロウとコワコワクエーには、
よくわかりませんでした。
マスターが持ってくると、
「ほら、違うでしょ」
と
カイミヤマはそう言ったのですが、
3人ともHPと本物のラベルを見て、
違いに気がつきませんでした。
「ここ」
カイミヤマは
ラベルの上の人間の首のような目の部分を指さしました。
「あっ」
「本当だ」
「HPは黒だけど、本物は銀だ」
「ちょっと携帯でラベルとって見て」と
カイミヤマが言うと、
マスターが携帯を取りだし、
写真を撮りました。
「銀です」
「レベルは偽物だ」
「倉庫で入れ替えられた」
「それしかない」
「どうする?」
「ウーン」
4人はまた頭を抱えだしたのでした」
賢明は話しを続けた。
「コワコワクエーが言いました。
「結局、
ラベルが模造されたということは
造り酒屋は白ということで、
倉庫で入れ替えられた考えていいのだろうか」
と。
しかし、
ジュウロウが
「もしかしたら、
それが犯人のトリックかもしれない」
と
思いついたように言いだしたのです。
「普通はラベルが模造されたということで
造り酒屋は白と考える。
多分、
警察もそう考えて捜査しているはずだ。
何故なら、
警察もネットの噂は知ってるはずだから、
本来なら、
マスターも取り調べられて当然なのに、
一切、調べられていないからだ。
そう、警察は造り酒屋を白と断定したんだ」
マスターが
今のジュウロウの話しをうまく理解できないらしいので、
カイミヤマが、
もう一度説明したのです。
「こういうことですよね。
警察はネットの噂を知って、例の酒の販売経路を辿った。
そして、マスターの後輩から造り酒屋まで辿りついた。
そこで、
造り酒屋は例の残ったラベルと、
実際にマスターが送った酒の残りも提出した。
警察は造り酒屋が提出したラベルを例の酒の購入者に確認させたら、
別モノだった。
そこで、
造り酒屋を白と断定する一方、
あの酒が納品された倉庫関連の業者に狙いを絞って捜査した。違うかね」
ジュウロウは
「俺より、説明うまいね。そういうことだ」
と答えたのでした。
しかし、
コワコワクエーは首を捻ったのでした。
「でも、一応、マスターに裏は取らないのかなあ」
「ごめんなさい。
言い忘れてました。
実は、
妻のところにも警察が来たらしい。
一度だけだけど。
でも、
そのおかげで、妻からの疑いが晴れたんです。
多分、その頃は店を閉めた後で、あのレベルは自宅にあったから、
妻があのラベルを警察に見せたんだと思います」
と
マスターが頭を掻いたのです。
「早く言ってくれよ」
と
コワコワクエーが
珍しく怒ったような言い方をしたのでした。
「すいません」
と
マスターは頭を下げました。
「でも、今頃、自分のかみさんを妻っていうかね、
あっ、そうか」
ジュウロウはマスターが
「カミサン」
が怖かったので、
そう呼んだことに気づいたのでした」




