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「サヤの信じる真カミサン伝説21及び22「人首酒」編」


 賢明がそこまで話すと、

 「ちょっとこの話し出てくる連中おかしくないか」

 みはるが小声で言いだしたんで、

たまおが

 「カミサン伝説に出てくる連中はおかしな連中ばかりだすよ」

 小声で話しだしたんで、

 賢明はチャンスと思ったが、

 バカ正直に、 

 「皆様、

 私の話は退屈でお疲れでしょうか?

 でしたら休憩しますか」

と訊いてしまったのである。

 そこで、

 すかさず、

 「全然疲れてないから続けてよ」

 ふうたが答えたので、

 勉強はできるのだが、

 少し抜けたところのある賢明は、

 そんなこと訊かずに休憩すれば良かったとがっかりした。

 そんな様子を見てにんまりしていたもとめが、

 「賢明くんがんばってもうすぐよ」

 わざらしく気合いを入れたので、

 賢明はサヤを助けに呼べぬまま話しを続けることになった。

 「えー、

 マスター以外が試飲していなかったところまでお話ししましたよね。

 続きです。

 

 「俺たちも試飲するか、

 で、マスター用意してあるんだろう」と

 ジュウロウがマスターに訊くと、

 その言葉を待っていたかのように、

 マスターは、

 「ちょっと、お待ちを」

と言って、

 実物を持ってきたのでした。

 「おっ、

 カイミヤマ先生のラベルいいねえ」

 ジュウロウが言うと、

 「人の首だか、

 なんだかわからないところが不気味だなあ」

 コワコワクエーもそのラベルを褒めました。

 「もっと、

 グロテスクにも出来たんですが、

 万一、詐欺だといわれてもねえ」

 カイミヤマもまんざらではない様子でした。

 「じゃあ、

 この酒はグイと一気に飲んでください」

 マスターは小さめのグラスを3個出した後、

それに酒をつぐと、3人に配り、

 3人は受け取った後、

 ほぼ同時に一気に飲み干しました。

 「こ、これはすーっと鼻に来るなあ」

 「ベースはウォッカかなあ」 

 「そうですね。

 でも、すーっとしますね」

 「でも、これ飲みやすいから勉強どころじゃなくなるんじゃない」

 「受験生が飲むとは限りませんよ」

 「我々のように老化してきた連中が飲んだ方がいいようですなあ」

 3人はそれぞれ感想を言いました。

 「そう言えば、

 頭が良くなった気がするぞ」

 コワコワクエーが言うと、

 みんな大笑いしました。

 「でも、インチキですよ」

 その酒を造ったマスターも大笑いしたのでした。

 しかし、

 カミサンのバチは当たったのでした」

 賢明はそこでためいきをついた。



 「バチがあたったのは、

 他ならぬそのインチキ酒を造ったバーのマスターヒトクでした。

 マスターの後輩が、

 酒を買いそびれた客から金を貰い、

 酒を造った人間、

 そうです、

 マスターの住所、店、氏名を教えてしまったのです。

 そして、

 その情報を訊いた人間がマスターの自宅や

店に押しかけるようになったのです。

 まだ、

 押しかけるだけなら良かったのですが、

 客のフリして入って、

 途中で例の人首酒出せと凄むものまでたくさん来て、

 商売どころではなくなってしまったたのです。

 他の3人もこういう状況ですから、

 せっかくの隠れ家的バーを失うことになったのです。

 やがて、

 マスターはとりあえず、

 その店を閉め、

 引っ越しまでしましたが、

 どうやって調べたのか、

 携帯に

 「人首酒を売ってくれ」

とか

 「この人殺し」

とかの電話が入るようになったので、

 携帯は変えるわ、

 知らない番号からの電話には出ないようにするわと、

 いろいろな嫌がらせ電話対策をしただけでなく、

 新しい店の出店もしばらく見合わせることになって、

 大損害を被ったのでした。

 もちろん、

 今回の件はジュウロウたちにも責任はあり、

いずれも金持ちだったので、

 3人は分担してマスターの休業中の生活の援助をした後、

 カイミヤマの提案で、

 3人だけが会員の店を、

 3人で共同購入したマンションを改造して、

こっそりと造り、

 マスターにプレゼントしたのでした。

 マスターは最初こそ遠慮していましたが、

 妻も子もいるので、

 3人が資金をつくった店で3人だけを相手に商売することにしたのでした。

 そして、

 その店の開店日に久しぶりに会うことになったのです。

 「マスター悪かったな。

 顔を見せられないで」

 「俺も」

 「私も」

 マスターは、

 「いいえ、皆様の地位からすれば、

今回の一件がバレたら大変でしょうから、

 それより、

 今までご援助いただき、

 また、

 こんなお店までプレゼントいただきありがとうございました」

と言って、

 深々と頭を下げ謝罪する3人を快く受け入れたのでした。

 その日は、

 何故か、カミサン伝説の話しは誰もしませんでした。

 というより、

 4人共、怖くなったので、できなかったのです。

 そして、

 何回か飲み会を重ねるうちに、

 マスターへの嫌がらせは完全になくなったのでした」



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