「また、休憩」
「サヤちゃん、悪い、ここで休憩しない。
ちょっと、僕も疲れてさ。
たまおも悪いなあ、無理して来てもらったばかりで」
と
サヤと同じことを考えたのか
、急に賢明が休憩することを申し出た。
賢明が言いだしたので、
「そうね。
私もちょっと疲れちゃった。
先生いいでしょう」
と
サヤが頭を下げたので、
もとめは
「そうね。休憩しましょう。30分でいい」
と
時間を制限するしかなかった。
「じゃあ、ちょっと部屋に戻る」
賢明が教室を素早く出ると、
サヤも追いかけるようにして出ていった。
一方、
ふうたは
「俺たちも部屋に戻るぞ」
と
たまおたちをふうたの部屋に連れて行った。
残されたひさめともとめ、
サヤのチームの残りはパラパラとどこかに出かけて行った。
賢明はサヤを部屋に入れて、鍵を閉めると、
「ふうたとたまおはこの話しの弱点に気がついてるぞ。
だから、
ふうたがあのタイミングでたまおを呼びに行ったんだあ。
俺たち、あいつら舐めすぎたな」
「私もそれ気づいた。
一息して周り見渡したら、
あの二人ともとめ先生だけ、何か考えていた」
サヤも賢明の意見を認めた。
「疲れさせて相打ちにして、
かつ、
批判つぶしの作戦だったけど、
こっちが実話と違う点を逆手にあの二人に批判されて、
もとめ先生が味方したら負けるかもしれないぞ」
「ここでネットが使えないのが助かったところだけど、
せっかくの資料も相手がリサーチ済みだったら、
見せても意味なくなるわね」
「それよりも、あれさあ、
実話と違う点を先にあのどちらかに指摘された場合、
実話からアレンジした三人衆の話し
とは違いますでは済まないからなあ。
それと、
俺がおとりになって、カミサン伝説の怖いところは、
祈りに失敗するとバチが当たることだと
奴らに指摘させたことも仇になったなあ」
「そうねえ。
賢明くんの狙いはそこにあったのに、
真カミサン伝説の3要件めに祈りに失敗するとバチが当たることだ
と相手に認めさせようと、
賢明くんが狙って、
見事はめたのに...。
ごめんね」
「終わったことはしょうがない。
問題は、
やっぱり、
あの二人が実話と22番が違っていることに気づいているかだ」
「気づいている、
または、もとめ先生が教えると考えた方がいいわよ」
「そうだなあ」
賢明はそう言うと、
「俺か君、やっぱり君だな、倒れない」
「えっ」
サヤはしばらく考えて、
「そういうこと?
でも、明日には続きをしないといけないでしょう」
と言うと、
「このまま、
あの生意気なみはるの話しを聞く前に
ノックアウトされるよりマシだろう」
「きついなあ。ノックアウトなんて。
でも、
みはるには負けたくないなあ。
というより、
あくびばかりして、
脳がない女にコンクール出場の権利を渡したくないわ」
「実は僕に一つ秘策があるから、
すぐ、
サヤちゃん、一回部屋に戻って」
と
賢明は言った。




