読者さんから教わったこと その②
私は読者さんとのやり取りも楽しみながら書いているため、「こういう話が読みたい」というリクエストにも気軽に応じています。
お話が降ってくるかはその時しだいですが、ポロッと出てきた話が意外と良いこともありますし。
で、その時も新しい読者さんに「読みたいお話があれば言ってくださいね」と、いつもの調子で声をかけたのです。
そのお返事。
「先生、読者というものは何が読みたいというより、むしろ作者様には振り回されたいのです!」
(あ、そうなのね)
読者さんから教わったこと、その②。
読者さんは振り回されたい。
それからしばらく、「振り回すとはいったい……」と考えこんでしまいました。
(絶叫マシーンみたいなものだろうか……)
あくまでイメージですけど。
読者さんの思いもつかないところから振り落とされたいし、地表スレスレを駆け抜けるスリルや、時にはギシギシというレールの不協和音すら楽しみたい。
予想がつくような展開じゃ面白くない。
心臓を止めるようなドキドキ、壁をぶち抜くような勢い、空を駆けあがるような爽快感がほしい。
(難易度高いなぁ)
なのでこちらも渾身の力をこめて、読者さんの横っ面張り倒す勢いで話を投げます。
「どうりゃああぁっ!」
そのぐらいやってようやく、「面白かったです。次も楽しみにしてます(きゃっ」という言葉がもらえる気がします。
なので人気作家さんほど容赦なく、読者さんにギャアギャアと悲鳴を上げさせます。
さんざん叫んだのに、降りたら「またあれに乗りたい」と言わせる絶叫マシーン。
読者さんの阿鼻叫喚……まだまだ私は修行が足りないなぁと思いつつ、頑張って振り回してます。
そーれっ!(ぶーん)
もぅいっちょ!(ぶーん)
……そんな感じです。
いつでも全力投球ですが、振り回すのも体力使います。
たまに力尽きてへばってます。(ダメじゃん)





