35.エロエルフ、楽園を見つける!
俺はその晩も、ダンジョンから帰ってきたミミたちと一緒に晩御飯を食べた。
1人で森に行くなんて危なっかしいと怒られたが、俺の初依頼の報酬の話を聞くと、皆、バカ受けだった。
「そうだよねー、最初の頃の報酬の少なさって愕然とするよねー」
「いっそ、薬草を提出せずそのまま食べた方が腹の足しになるのではないかと思った時もあったな」
「え、リーダー、まじで? それってマジな話?」
ブワハハハと皆の笑い声がこだまする。
その中で俺が無言で料理を口に運びもせずつついているので、気を使わせてしまったみたいだ。
「大丈夫、ティアちゃん? あんまりの報酬の低さに食欲なくなっちゃった?」
ミミが心配そうに顔を覗き込んでくる。
「あ、いや……ううん。大丈夫」
確かに報酬の低さもショックだったが、まぁ金ならある。そうじゃなくて、タロちゃんはちゃんと一人でご飯食べてるかなぁとか考えていたのだ。
夜の暗さは、あんな小さい子1人には寂しすぎるだろう。
「ところで、ここって宿なのにお風呂ないんですね。皆さんは普段、どうなさってるんですか?」
ただの話題転換のつもりだったのに、ミミの口からとんでもない発言が飛び出した。
「普通の家とか宿にはお風呂なんてないよぉ。あったかい時期だったら、水浴びするか身体拭くくらいかなぁ。でも、一応、街には大衆浴場があるよ」
な、なんですと?
俺はクワッと目を見開いた。そんな桃源郷がこの街に!?
「行きましょう! 今すぐ、皆で行きましょう!」
俺は落ち込んでいたことも忘れて、ガタッと椅子を立ち上がった。
しかし他のメンバーの腰は重かった。
「ボク、お風呂って苦手なんだよねー」
「もうお酒も飲んでしまいましたしねぇ」
「儂がついて行ってやってもええぞ」
エール片手に赤ら顔のドワーフがガハハと笑うが、お前はお呼びじゃない。
俺は行く。1人でも行ってやる!
「な、なんでそんなに気合い入ってるの?」
不思議そうにミミに聞かれるが、俺の耳にはほとんど入ってきていなかった。
ミミやメイヴィスさんと一緒にお風呂に入れないのは残念だが、また別の機会もあるだろう。
そうと決まれば俺は、ガツガツと晩御飯を食べ終わって宿を後にした。
タオル用意した! 石鹸も用意した! 桶はないけど、お風呂に行けばあるのかな?
俺は大衆浴場の建物を見上げて拳を握りしめた。
かなりでかい建物だ。
夜だけど、三々五々と人が建物の中に吸い込まれている。
けっこう若い女の人もいるみたいだ。ゴクリ。
俺は意を決して浴場の受付へ向かった。お値段は1人、小銅貨5枚なり。およそ500円か。安いな。
脱衣所の扉を開けると、そこはパラダイスだった。
下着姿でくつろぐ女性。今から脱ぐのだろうボタンを外している女の人たち。湯上りのほんのりピンク色に火照ったお姉さん。
オルセア王国は亜人種も多いので、ケモミミ尻尾の姿もある。
現実だったら、絶対、見ることのできなかった光景だ。
女キャラで良かった~。
俺は心の中でむせび泣いた。
たまに、目に入れてはいけない御老体などもおられるが、その辺りは脳内修正しておく。
俺が肌着を脱ぎ捨てるとプルルンッとマシュマロが揺れて、その場の視線を集めた。
女性でもやはり、この大きさは気になるらしい。
ちょっと邪魔な時があるので、でかくし過ぎたかなーとも思う。
俺より大きな人は浴場にはいなかった。
でも、大きくても小さくても、○っぱいは正義!
いいんですよ、どんな形でも。俺はその全てを愛している!
お風呂はローマ風呂って言うんだろうか? 大きくて100人くらい同時に入れそうな感じだった。
湯気のただよう浴室内をあちらこちらに移動して見学する。
もちろん、観覧するのは風呂の設備ではない。そこに集う、みかんやリンゴ、グレープフルーツ、梨、小玉スイカなどの美しい果物たちだ。
おっと、幼女はノーカウントだ。
モクモクの湯気に隠しておいてもらおう。
いつまでも堪能していたかったが、あまりうろついてると不審がられる。
オーケー、まだ急ぐような時間じゃない。
夜は長いんだ。
なんとか気持ちを落ち着けて、髪と身体を洗う。昨日も今日も汗を流して気持ち悪かったから、ちょうどいい。
うん。なんかこう、泡立てた石鹸で自分の身体、洗ってると変な気持ちになってくるな。
自分の身体なのに、スベスベしてて気持ちいいって言うか。よく考えたら生で触るの初めてだったわ。
じっくり、念入りに、身体の隅々まで洗い上げる。
それから湯船に浸かって俺は再び、楽園を堪能した。
ふー、生き返るわー。
足の伸ばせるお風呂っていいなぁ。
お湯の中に身体を伸ばすと、俺のメロンはプカリと水面に浮いた。
たゆたうメロン越しに、浴室内を行き交うフルーツ鑑賞。
楽園はここにあったんだ!
タロちゃん、俺、一人でこんないい思いしてごめんね。明日はいっぱい一緒にあそぼーね。
【~~(´▽`A)~~】 イイユダナ~♪




