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27.エロエルフ、森へ行く!


 西門に行くと、門番さんたちがゾロゾロ出てきて出迎えてくれた。

 この門、結構、人が配属されてるんだな。


「身分証、作ってきました!」


 ギルドカードを見せて仮入国証を渡すと、差額を返金してくれた。


「ティアちゃん、1人でコミュの森に行くのか?」

「危なくない?」

「俺もついて行こうか!」


 などと門番さんたちに口々に言われるが、笑って断っておく。


「大丈夫ですよ。お仕事がんばってくださ~い!」


 出かける前に手を振ると、門番さんたちはデレデレと相好を崩した。

 相変わらずチョロい人たちだ。


 それに大丈夫! 今日の俺には秘密兵器があるんだからな!

 マジックバッグからサークレットを取り出すと頭に装着して額に宝石を垂らす。ひんやりした感触が気持ちいい。


 周囲を見回すと、今も俺の頭上にはピュンピュンと半透明の羽虫のようなものが飛び交っていた。

 街を出て、さらに増えたような気もする。


 視界の端をうろちょろするので鬱陶しくもあるが、害はないので放っている。

 多分、こいつらが精霊だろうし。


 森に着いたら早速、草をかき分けながら薬草を探す。

 もちろん周囲の警戒は怠っていない。

 モンスターに不意打ちされるのだけは避けたい。

 レベル1の紙防御では一撃でやられてしまう可能性もあるしな。


「うーん……何を見ても草にしか見えない……」


 俺は目の前の草と、ギルドのお姉さんがくれた薬草の絵を見比べて、首を傾げていた。

 薬草なんてすぐに見つかると思ったのに、見分けがつかない。


 地面に中腰でしゃがみ込んで自分の膝に肘をつき、むーっと口を尖らす。

 すでにもう飽きてきた。

 別に依頼達成しなくても怒られそうにはなかったし、ちゃっちゃとスライムだけ倒して帰ろっかな?


 と思ってたら、俺の肩辺りを飛んでいた精霊のひとつが、何かを確かめるように薬草が描かれた紙の前を行き来した。

 かと思うとスイーッと飛んで、ひとつの草の上でクルクルとホバリングしている。


「え、なになに? それが薬草なの? 教えてくれるの?」


 なんだよこいつら、すっげーいい奴じゃん!


「すっごーい、かしこーい! あったまいいねー!」


 その精霊をナデナデすると、嬉しそうに掌に擦りついてきた。

 めっちゃ可愛い。ペットみたい。


 えいやっと薬草を引き抜く。

 紙の絵と見比べるが、俺には区別がつかないんだった。


「あっ、そーだ」


 ウェストポーチを開けて草を中に突っ込んでみる。物を取り出そうと試してみたら、薬草1が増えていた。俺ってあったまい~い♪


「やった! この調子で引っこ抜いた草を鞄に入れて確かめればいいんじゃん!」


 多分、薬草じゃなければ雑草1とかになるだろうからな。

 そう思っていたのに、一人の精霊を褒めたせいか他の奴らも俄然、やる気を出したみたいだ。ビュンビュンと飛んで行って薬草が生えてる場所を教えてくれ始めた。

 俺は座ったままヒョコヒョコ移動して、精霊を褒めて、薬草を引っこ抜くだけで良かった。


「なにこのチート性能。たっのしー!」


 そのままだったら俺は調子に乗って、周囲の薬草を根絶やしにしてしまっただろう。

 しかし、不意に精霊たちが俺に寄り集まってくる。


≪ティア……危ない……気をつけて……≫


 羽擦れのような、小さく聞こえるのは精霊の声なのだろうか。


 精霊たちが指さす方に視線を向けると、カサカサと草が揺れている。

 リベンジか!?

 それとも新モンスターか?


 なんでもいい、ドーンと来い!

 俺にはこの子たちがついている!


(☆ω☆)キュピーン!

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