表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

11/60

11.エロエルフ、冒険者と知り合う!

 

 カードを渡された後、受付嬢にギルドの注意点を説明される。

 仕事はきちんと最後まで責任を持ちましょうとか、みんなと仲良くしましょうとか、自然を大事にとか、そう言う感じだ。

 俺、多分、まるきり幼稚園児だと思われてるな……。


 話が終わったくらいに、急に後ろから声をかけられた。


「さっきはウチのおっさんがごめんねぇ」


 おおおー! ケモミミの女の子だ!

 褐色の肌に、耳の下辺りで切り揃えられてサラッと流れるストレートの黒髪。頭上には猫のような耳がピコピコと小刻みに動いている。

 腰の下に細長い尻尾も見える。


 じゅ、獣人。獣人だ!

 亜人種だ!

 俺は内心の逸る気持ちを抑えて、膝の上にキュッと握った掌を置くとドキドキと彼女を眺めた。


 女の子は見たところ16、7歳くらい。

 スレンダーな身体つきなのでそんなに大きくはないが、出るところは出て、引っ込むところはキュッと引っ込んでいるナイスバディだ。

 大きさはもちろん例の部分の話である。


「私ですか?」


 パチクリと目を瞬かせて答えると、彼女は苦笑しながら肩越しに親指で後方を示した。


「あのおっさんだよ、おっさん」


 彼女の指さす方向には件のドワーフが椅子に座っていて、ガハハハとのんきな笑いを見せていた。

 せっかく冒険者登録が無事に終わって上昇していた気分が、ドワーフのおっさんの能天気な顔を見た途端にだだ下がりになる。

 俺が顔をしかめたからだろう。獣人の女の子は気まずそうにしゅんと眉を下げた。


「不本意ながらも、あのおっさん、ウチのパーティメンバーなんだよ。迷惑かけてごめんね」


 女の子は片手で俺を拝んでくる。俺はもちろん、彼女にニッコリと微笑みを向けた。


「大丈夫です。あなたが謝ることじゃないですよ……でもいつか、あのオッサンは殺す」


 急に声を低めて真顔で呟いた俺に、女の子はアハハハッと明るい笑い声を立てた。


「本当に面白い子だねー。ボクはミミリア。ミミって呼んでいいよ。キミは?」

「ティアって言います」


 ミミは、よろしくねー、と言いながら片手を差し出してきた。

 この俺が……童貞拗らせて三十ウン年の俺が……こんなに可愛いケモミミっ娘と握手だと!?


 エルフたん万歳!

 女のアバターにしてよかった。


 俺は心で咽び泣きながら、スカートでゴシゴシと手を拭いて差し出した。


「こちらこそ、よろしくお願いします!」


 ミミの掌はあったかくって、柔らかかった。

 この手、しばらく洗いたくないな。


「ティアちゃんは、この街についたばかりなの?」

「そうなんです! 冒険者になりたくて来たんです!」


 作ったばかりのギルドカードを両手で持って見せびらかす。

 ミミはちょっと小首を傾げて、俺のカードを神妙な顔つきで眺めた。


「少し話が聞こえちゃったんだけど、ホントに1レベルなんだね?」


 また言われちゃったよ。誰でも1レベルから始めるんじゃないのー?

 そんなにおかしなことかな?


「うんまぁ、普通、成人してギルドに登録する頃には誰でもレベルが上がってるしね? レベル1の冒険者なんて世界初じゃないかな? 伝説レベルだよね」


 1日に2つも伝説を刻む俺。

 ここから始まるんだな、俺のレジェンドが。


「大丈夫です。きっとすぐに強くなります。チートとか持ってるはずですから」


 根拠のない自信を見せる俺に、ミミは興味津々に俺へと身体を寄せてカードを覗き込んできた。


「なになに、チートって? 何か特殊スキルとか、称号とか持ってるのかな?」

「えっと……?」

「カードのここを押すと、詳細が表示されるんだよ」


 右下にちょっぴり三角形の凹みがあるところを教えてもらう。

 親指で長押しすると、今まで非表示だった部分に幾つか文字が浮かび上がってきた。

 でも俺、この世界の文字、読めないんだよね。


「な、なんて書いてあるのか読めません……」

「見てもいーい?」

「お願いします」


 ミミは顔が触れそうなほど俺にくっついて、カードを読んでくれる。

 はわわー。なんかいい匂いがするよ。

 このまま昇天しそうだ。


 あ、今、ちょっと当たった。


O(:3 )~

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ