プロローグ
人が一人消えた。
それ自体は驚きはするが、珍しいことでもない。
日本では年間8万人も行方不明者が出ているという。
しかし、今回は訳が違った。
行方不明になった人は世界有数の大企業の一人娘だったのだ。
行方不明になった神条 葉月は建設業、製造業、金融業、情報通信業など幅広く手掛ける『神条グループ』の一人娘だ。両親である夫、優作と妻、翠の夫婦仲はとてもよく、葉月はとても大切に育てられた。
また、女の子ながらも武道に興味を示し、剣道や弓道、合気道などを学び、15歳、高校一年生の時点で様々な大会で優勝しており、勉学では、全国模試で必ず20位以内と文武両道に秀でていた。
さらに、容姿も非常に優れていた。
腰まで伸びている黒い髪、大きくぱっちりした目、雪のように白く透き通るような肌は染み一つなく、ふくよかな胸、スラっとした腰、これらを持っていた彼女は男女問わず視線を集めていた。
まぁ、簡潔に述べるのであれば、完璧な人生だった。
しかし、16歳の誕生日に突如として消えてしまったのだ。
優作と翠は、すぐに警察に連絡。警察はすぐに捜索を開始するが、見つからなかった。
優作は娘を見つけた人には5億円払うと明言したが、めぼしい情報は一切なかった。
突如として行方不明になった神条グループの一人娘は、殺された、海外に売り飛ばされた、、などと言われたが、その実違った。
神条葉月は、生きていた。
しかし、地球ではない遠い遠い場所で・・・
読んで頂き、ありがとうございます。
新人かつデビュー作なので、ミスが多いと思いますが、暖かく見守って頂けると嬉しいです。
精進して参りますので、応援して頂けると幸いです。