第八話 翌日と回想。
お待たせしました。
翌日、早朝――。
トンットンットンットンッ……と左横から聞きなれた音が聞こえてくる。
美咲が弁当に入れる野菜――キュウリ――を切っている音だ。
俺はその音を聞きながら、右側のグリルの中にシャケを二切れ入れ、火力を二に調整する。
そして、火力が正しく設定されていることを今一度確認してから、美咲の後ろ側にある冷蔵庫の元へ行き、ガッチャっと勢いよく開けてから中身を物色し始めた。
半年前までは飲み物を取るくらいでしか入らなかったのに、今ではすっかり踏み慣れてしまったこのキッチンのフローリングに、緑のカーペットが引かれた床。
頭はまだ昨日に起こった出来事の処理が追い付いておらず、ぼうっとしていたのだが、半年間の習慣が俺をこの床に、この時間に足を運ばせたのだ。
俺は、いつものように冷蔵庫から卵を二つ取り出し、コンコンと台の上に打ち付けてから――両手で割り、ボールの中に入れる。
昨日、明日こそは美咲に片手割りを自慢してやろうと思っていた俺だが、今日はそんな気分ではなかったのだ。
俺は殻を三角コーナーに入れ、手を拭いてからボールの横にあらかじめ置いてあった菜箸を持ちあげ、卵を入れたおなじみの銀のボールに突っ込もうとして、思わず苦笑いをする。
卵の殻が一つ、入っていたのだ。
こんな初歩的なミスをするなんていつ振りだろうか……。
ぼんやりと考えながら菜箸で殻を取り除いてから、いつものごとく卵を混ぜ始めた――。
この時間は、一日で最も無心でいられる時間である。
しかし、こうも何も考えない時間が出来ると、昨日からずっと俺はその時の事を思い出していた。
今回も、その事にあらがうことはせず、俺は“その時”へと思考を沈め始めた―――
『――氷見谷 紗雪と、付き合うことになった』
そう、俺が琴音達に告白の結果を伝えてから、数秒の時が過ぎた――。
風が窓を叩く音や落ち葉を舞いあげる音、そして、運動部から発せられる活気のある音達。
それらの音しか、この茜色に塗りつぶされた教室に鳴り響いていない中――。
俺たちに落ちていた長い沈黙を破ったのは、ガタンッ――という椅子が倒れた音であった。
「……………そんなのって」
椅子の倒れた音ともに、前方からぽつりと聞こえてきた。
先ほどの思いもよらなかった≪氷帝≫の返事に呆然としていた俺だが、流石にその音と声には反応せざる負えなかった。
顔をあげ、――琴音の方に視線を向けると、
「――っ、」
目じりに、涙が浮かんでいた。
「…………―――だよっ」
俺が、琴音の目じりに浮かんでいた涙に驚いているひまもなく、琴音は後ずさりながら後ろにあった椅子を倒した後、――逃げるように駈け出した。
「――柊っ!」
しかし、直後――。
置かれた机や椅子を避けながら走っていく琴音を、一樹が腕をつかみ、止めさせた。
そして――。
「――まだ、そうと決まったわけじゃない」
そう、納得させるように優しく琴音に囁いた。
一樹に腕を掴まれてなお教室に出ようとしていた琴音だが、その言葉を聞くと涙をぬぐい、縋るような視線を一樹に注いだ。
一樹はその視線に頷きながら、ふーっと一つ、長い息をついた。
そして数秒が過ぎ、俺へとこう、問いかけた。
「―――……それは本当の意味で、なのか?」
――……と。
「…………どういうこと……?」
俺が、一樹のその言葉の意味を吟味していたことで再び降りた沈黙を、今度は琴音の疑問の声が破った。
「………氷見谷が俺を男よけに使おうとしているとか、何かに利用しようとしているとか……そう言うことだろ?」
琴音の疑問はたいてい俺が答えるという日常の光景を再現しながら、俺はそう一樹に確認した。
「……そう言うことだ」
一樹が首を縦に振った。
「……で、お前はどう考える。 優斗」
「そう、だな………まあ、そうなのかもしれない」
≪氷帝≫にOKの返事をもらってから、少し考えていた事ではあった。
当然の事、そのことを認めるのは来るものがあったので少し詰まったが、一樹の問いには素直に答えた。
その言葉を聞いた琴音は目をしばしばさせてから、俺に問いかける。
「……じゃあ、≪氷帝≫は優斗の事が好きでOKしたんじゃないの……?」
「………絶対にそうだとは言い切れないが、その可能性は高いと思う」
少し思案し、俺はそう答えた。
相手はかの有名な≪氷帝≫なのだ。
インテリではあるがごくごく一般的な生徒である俺が、高根の花、住んでいる世界の違う彼女に、到底好意を持たれているとは思えなかった。
なぜだろう、その答えを聞いたとたん、琴音は腰を抜かしたかのようにへなへなと椅子に座りこんだ。
「ふう……ま、今回のようなことはもう二度としないぜ……。 正直、俺も肝が冷えたしな。
……柊、ちょいと耳かせ」
一息ついてから一樹が琴音の肩にポンと手を置き、そして琴音に耳うちをし始めた。
一樹が琴音に何かを吹きこんでいる間――。
琴音はなぜかほんのり赤く頬を染めながらも、何かを決意したような表情をしていた。
「………――…――ん、そうする」
……数秒間の耳うちが終わったようだ。
一樹の顔が、琴音の耳から離れる。
直後、急に琴音が立ち上がり、俺の元まで歩いて来て――目の前に立ち止まった。
そして、ふーっと、まるで気合いを入れるように息を吐いてから、こう俺に語りかけた。
「――……あのね? 優斗」
「――っ、………どうした?」
琴音の顔を見上げた俺は、そのあまりにも真剣な表情に思わず息をのみ、席を立ちあがりながらそう答えた。
今朝にも似たようなやり取りがあった事がちらりと思考をかすめたが、琴音の表情は、朝の時とははるかに真剣さが勝っているように感じた。
目の前にいる琴音が目を閉じ、下を向いた。
彼女の髪は、現在の夕日に照らされて、幻想的なまでに美しかった。
少しの間、俺がその姿に目を奪われていると、ほどなくして琴音が大きく息を吸って――勢い良く吐いた音が聞こえてきた。
琴音の顔に視線を戻す。
――じっと見つめていると、ほどなくして琴音の顔が上がった。
そして、瞼がゆっくりと開き、俺の瞳を真っ直ぐに見据えてきた。
俺は思わず視線をそらそうとしてしまうが、気合いで堪え、琴音の瞳を見返す。
彼女の瞳は、――まるで、現在の夕焼けのように美しかった。
俺は、その美しい瞳から視線を逸らさないように懸命にこらえながらも琴音の瞳を見返しながら、彼女から発せられるであろう言葉を待つ。
それからしばらくして、琴音が軽く息を吸い、ようやく口を開いた。
そして、琴音が言葉を紡ぐ――。
「……私、優斗の事が―――っ、
―――ガララララララララッッ!
―――が、その言葉を言い終える前に、この半年間ですっかり聞きなれてしまったその音が後ろのドアからもたらされた。
バっと俺達三人が同時にその方向に目を向けると―――
「―――優斗君、ちょっといいですか?」
そこには、――雪のように白く透き通った肌に、対照的に艶やかな黒髪を腰までなびかせた無表情で妖艶な少女が立っていた。
「…………え?」
先ほどの緊張感はどこへ行ったのだろうか。
予想だにしていなかった出来事に唖然としながら、俺の口から思わずといった感じでそう声が漏れてしまった。
氷見谷 紗雪は、その声に首をかしげながらつかつかと、俺達の方に歩み始めた。
「……? どうしたんですか? 優斗君」
そう彼女が言い終えたころ。
彼女は俺の右斜め前――琴音の横に付いたところで、歩みをとめた。
「……あっ、……えとっ。 ……なま、え……?」
いや、そんなことが聞きたいわけじゃないだろ、神谷 優斗っ!
なんでここにいるの? とか。
どうしたの? とか。
しかし、完全に思考停止してしまった俺は、真っ先にそう聞くことは出来なかった……。
「……ああ。 私達は彼氏彼女の関係になったのですから、名前で呼び合うのは当然のことでしょう?」
無表情な彼女は指を顎にそえ、少し考えるそぶりを見せてから――彼女の癖なのだろうか――、納得したように声をあげ、ふっくらとした薄桜色の唇から当然のことのように答えが返ってきた。
俺は「そっか」とだけ返して、再び思考停止する。
そうですねっ。
氷見谷さんがどんな考えがあってOKしたんだとしても、俺はついさっき彼氏になったんでした!
……インテリだねっ!(?)
「…………氷見谷さんは、優斗に何の用なんですか……?」
俺の思考が色々と残念なことになっていた時、ずっと傍観を保っていた一樹が、俺の本当に聞きたかった事を代弁してくれた。
「坂口 一樹君、……ですよね? 一カップルの行動が気になるなんて、相当な下世話なんですね?」
「ぐはっ!」
あ、死んだ。
俺は彼女の毒舌っぷりに閉口しながらも、少しだけ回り始めた思考で少し疑問に思うことがあった。
彼女は確かに思っていることを包み隠さず相手に言う人ではあるのだが、それは、基本的に告白を受けた時に限っての事だ。
普段の彼女はどんなことがあっても無視か、絶対零度の視線を相手に叩きつけるかに留まっている。
なので、今回のように告白された相手以外で彼女が言葉を放つのは、めったにないことであった。
……というか、初めての事ではないだろうか。
……今気づいたんだが、彼女の無表情の中に、少しだけ感情が混じっているような気がする。
……これは、“怒り”……?
「氷見谷 紗雪さん」
「………なんですか?」
俺が彼女に感じた感情に眉をひそめている間に、今度は琴音が氷見谷さんに話しかけた。
それに反応し、無表情の氷見谷さんがゆっくりと琴音の方に顔を向け、その無感情な瞳で見据える。
……なぜだろう、少し、いや、かなり空気が重い気がするんだが……。
「……氷見谷さんは、どうして優斗の告白にOKしたんですか?」
おおう、いきなり踏み込んでいった……。
それに対して氷見谷さんは、
「柊 琴音さん、私はあなたにその質問に答える義理はありません」
おおう、強烈……。
このままでは、何故かまずいことになるような気がしたので、俺はあわてて止めに入った。
「ま、まあ、ちょっと待って、二人とも。 ……それで、氷見谷さんは俺に何の用ですか?」
「…………」
俺がそう言った直後、氷見谷さんの顔は俺の方に向いたが、俺の問いには返事をせず、無感情な瞳が俺の事を見据えてきた。
……いや、睨んできた。
彼女の“怒り”に全く身に覚えのない俺だったが、少々冷や汗をかきながら再度問う。
「……氷見谷さん?」
「…………、紗雪」
「……え?」
「紗雪、と呼んでください。 私達は彼氏彼女の関係になったのですから、名前で呼び合うのは当然の事でしょう?」
り、リピートですか。
彼女の怒りに納得? ……まではいかないものの、少しだけ府に落ちた俺は、三度彼女に問いた。
「……さ、紗雪さん。 ……それで、俺に何の用ですか?」
「……紗雪」
「………紗雪さん?」
「紗雪」
…………。
「……………さ、紗雪。 俺に何か用なの?」
少し、彼女の睨みが和らいだような気がする。
そして、無表情ながらも彼女の表情は、少しだけ満足げなようにも感じられた。
「……そうですね。 外で、話しましょう」
そう、……彼女がちらりと横を一瞥してから、こう付け加える。
「話をするのに、すこし好ましくない状況ですので」
氷見谷さんと琴音が再び目が合って数秒――。
彼女はくるりと踵を返し、腰まで伸びる黒髪をたなびかせながら、教室のドアの方へと歩き始めた。
…………まあ、ついて行かなきゃだよな。
俺は目の前にいる琴音に「また明日な」っと一言告げてから、彼女の元へと駈け出した。
「――氷見谷 紗雪さん」
俺が彼女に追い付き、並んで教室を出ようとした時、後ろからそんな声が聞こえてきた。
彼女は、振り返りはせず、足だけを止めた。
「……私、負けないよ」
「…………そうですか」
そう無抑揚にそう答えた彼女は、――再び、歩き始めた。
俺は、少しだけ早くなった彼女の歩調に合わせようと、早歩きで彼女の後を追い始めた――。
帰宅部はすでに家に帰っており、加えて部活動はまだ終わっていない時間帯――。
現在、雷下学園のこの玄関前は、ほとんど人がいなかった。
というか、俺と彼女しか人はいない。
おそらく、彼女の話というのは、彼女が俺の告白にOKを出した理由の事だ。
このまま一緒に帰ったりして誰かに見られでもしたら、彼女にとっても良くないことだろう。
なので、今二人しかいない状況で、俺は彼女の話を聞くことにした――。
「氷見谷さん!」
「……紗雪っ!」
「さ、紗雪……。 ……それで、話って?」
心なしか彼女は満足げにうなずいてから、手に持っていたカバンから、あるものを取りだし、俺の元へと差し出した。
「……スマホ?」
「……電話番号を、教えてください」
彼女の話とは、普通の彼氏彼女の間では至極当然のことのようであった。
「……はい」
彼女の真意がわからないまま、とりあえず彼女のスマホに電話番号とメールアドレスを打ちこんでから、彼女に渡した。
彼女は受け取ったスマホに目を落とし、コクンと頷いてから、再び俺の方へと差し出してきた。
「ありがとうございます。
……あと、家の電話番号も教えて下さい」
「家の……? まあ、いいけど」
受け取って、ぱぱっと打ち込む。
そして、間違っていないことを確認してから、彼女に返した。
「……うん」
彼女は受け取ってから、聞こえるか聞こえないかくらいの声でそう頷き、大切そうにカバンにしまった。
「優斗君」
「……なに?」
「彼氏彼女の関係になったのですから、一緒に帰るのが当然の事だとは思います。 ……ですが、今日は急ぎの用事があるのです」
「そうなんだ」
……まあ、俺と彼女が一緒にいるところを誰かに見られるのもまずいしね。
「ですので、すみませんが一緒に帰るのは明日以降になります」
「そう――ん?」
彼女の言葉に疑問を覚えたが、間髪いれず、彼女は言葉を紡ぐ――。
「それと、優斗君」
「……な、なに?」
俺は、彼女の夕日に照らされ美しく輝く黒髪に、彼女の無表情以外の表情に、目を奪われる。
「―――……ちゃんと、好きですから」
――その彼女のあまりにも美しく可憐な頬笑みと、その彼女の言葉は、俺のなけなしの思考力を残らず消し飛ばすには、十分すぎる威力であった。
そのあと、その言葉を言い終えてから、カアアァァ……と耳まで赤くなった彼女は、俺に一言も告げず、去って行ってしまった。
……そして、俺は、翌日となった今日まで、まともに物事を考えることはできていなかった。
「―――お兄ちゃん、火!」
無心で卵を菜箸で混ぜながら、昨日の事を思い出していた俺は左隣から聞こえてきた美咲の声にハッとする。
そして、ぱっと菜箸をはなして、反射的に右下のグリルのスイッチを切った。
直後、何かが焦げたようなツンとした匂いがしてきた。
「あちゃー、少し焦げちゃってるねー……」
「……そうだな」
美咲がグリルの扉を開け、中に入った二切れのシャケを二人で覗き込んで見ると、端が少し黒くなっていた。
人差し指を顎に当て、少し考えるそぶりを見せてから美咲が言う。
「……まあ、このくらいなら大丈夫かな?」
「……そうだな」
「……こっちの方はまだそんなに焦げてないしね?」
「……そうだな」
「…………お兄ちゃん?」
「……そうだ――ふぐっ!」
美咲が軽く頭をチョップしてきた。
「もう、昨日からそればっかりだよっ。 ……なにかあったの?」
美咲が頬を膨らませながら俺の瞳を覗き込んでくる。
そうか、美咲には昨日の事は話していないんだったな。
……それ以前に、昨日家に帰ってから美咲とまともな会話をしていなかったような気がする。
俺は美咲の大きな黒い瞳を見返しながら、「……昨日、ちょっとな」と、昨日から言っている言葉を苦笑いとともに返した。
みるみるうちに美咲の頬は膨らんでいくが、俺の心の整理がつくまでは正直、美咲にも昨日の事は話したくなかった。
『―――……ちゃんと、好きですから』
今思えば、氷見谷さん……紗雪は、俺達の会話を教室の外から聞いていたんだろう。
そう考えれば、彼女の“怒り”の感情や、あの言葉の意味など、色々と納得がいく。
だが、そう仮定するならば、紗雪は俺に好意を持っている、ということになるだろう。
……それが、良く分からない。
別に俺はラノベの主人公のように紗雪を『や』のつく人から守っただとか、俺が誰かを助けているところを紗雪に見られていただとかもしていないはずだ。
(そもそも、この周辺の地域は治安がとてもいい)
ならば、なぜだろう。
やはり、―――
「――でっ」
頬を膨らませた美咲に再びチョップされた。
「もうっ。 ……気が向いたら話してよ?」
なんだかんだ気のまわる美咲に心の中で感謝して、俺は専用のフライパンの中に、少々溶き過ぎてしまった卵を投入し始めた――。
「――いってきまーす!」
玄関から、そういつもの元気一杯の美咲の声が聞こえてくる。
さて、洗濯物を干してしまおうか……。
半年間の習慣はダテではない。
まだぼうっとしている頭でも、身体は自然に動きだし、俺はソファーから重たい腰をゆっくりとあげた――。
いつもなら、俺はこのまま洗面所へ行き、洗い終わった洗濯物をとってからベランダに干しに行くのがセオリーである。
……だが、今日は、……いや、今日もというべきか。
予想だにしていなかったことが起こった。
美咲の「いってきます」の声がやんでから数秒後、玄関からガチャリッ!っと勢いよく扉が開かれた音がしてきたのだ。
そして、直後――。
「――お、おにっ! おにににににに―――っ!!!」
「どうした美咲! 俺は鬼じゃないぞっ!」
美咲が家に帰ってきたのだ。
そして、ダダダダッ……!っという激しい足音とともに、バタンッっとリビングの扉が開かれた――。
「お、お兄ちゃんっ!」
「だ、だからどうした!」
俺の腕を美咲が勢いよく掴み、グワングワンと俺を数秒揺らしてから、ようやく落ち着いたのか、美咲は少しトーンを落として話し始めた。
「……お兄ちゃん」
「……どうした?」
美咲がリビングの扉の方に指をさし、――こう繋いだ。
「――玄関に、凄っっっごく綺麗な人がいるっ!」
……うん、心当たりしかない。
俺は美咲に「帰ってきたら説明する」っとだけ言って、二階の自室に駆け込み、昨日の内に時間割りをしておいたカバンをひっかけるようにして持ち出して―――
―――ガチャッッ!!
玄関を開けると、そこには――
「――おはようございます、優斗君」
「はぁ……はぁ……。 ……お、おはよう、……紗雪」
――昨日、俺の生まれて初めての彼女となった、通称≪氷帝≫こと――氷見谷 紗雪が、玄関の前で手を振っていた。
……疲れ、た。(ガクッ
思いのほか長くなってしまい、疲れました(二回目)
……お久しぶりです!
さすがに前回から時間が空きすぎましたね。
申し訳ありません。。
不定期更新とは書いていますが、週に一回は更新したいと思ってはいます!……多分!
(……まあ、今回のように長くはないでしょうが)
☆ニャゴン☆様
レビューを書いていただき、本当にありがとうございます!
不覚にも(?)部屋で笑い転げてしまいました。
Q
もげるって……何を?
A
ナニ。
あと、ニャゴン様。
本当にしていいんですね?(DM)
しますよ……?(ふり)
(よーし!今回も!)
ブックマークと評価をしていただけると、作者のモチベーションが上がります。
(……え?ばっちゃんの口は?だって?
……ああ、生まれつきなんだってさ)




