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第五話 始まりの電話‏

『ピーーーーーーッ!!!』


突如警報音は鳴り響いた。

「なんでやっ!?」

「セキュリティを突破されたってところか、、ちょっと待ってろ」

コマンドをひらく。

「今はまだ自立ソフトが食い止めてるけど突破されるのも時間の問題だぞっ!!」

別のパソコンで状況を確認していた昌史が声をあげる。

「なんですって!?居場所を特定でもされたら私たち終わりよ?」

「分かってるっちゅうねん!!俺と昌史で時間を稼ぐさかいに和田は作業を続けや」

庄一が一喝する。

「わかったわ。後もう少しよ」

少し冷静さを取り戻した和田は作業を続行し始めた。




一方その頃、二菱銀行セキュリティ課では……


「報告致しますっ!!ただ今のところ逆探知率65%!!」

「もっと急げっ!!常習犯だぞっ!今日こそは逃すものかっ」

その声には焦りが見えていた。

「了解っ、おいっ2班は全コンピューターを逆探知にまわせっ!!」

「了解っ、作業を一時中断して逆探知を専念しろっ!!」




「まずいっ、相手の処理速度が急に上がったぞっ!!」

「たぶん他のパソコンも逆探知にまわし始めたんや。まずったなー、、、。和田っ、あとどれくらいや?」

「85%といったところね」

「ぎりぎりやな、、、」

これだと送金できても探知され逮捕されるのがオチかもしれない。見る限り接続を切ることも、、、。

「このままだとあと数十秒しか持たないぞ?」

「まあ、いざとなれば強制的に接続を切れるようにしてんねん。大丈夫や」

「、、、」

「どうしたんや?」

「和田の打つスピードを処理するので精一杯で強制的に切れるかどうか、、、」

そう、さっきからCPUのランプが光り続けているのだ。

タイピングだけでCPUの処理が限界を迎えるなんて始めての体験だ。

「、、、あかん、、、それは考えてなかった、、、」

庄一も大袈裟に頭を抱えてうずくまる。

「どうする?」

「どうするって、、、」

「和田はあとどれくらいかかる?」

「もう終わるわ」

よく見るとパスワードはあと一桁だった。

しかし時間も限界らしい。

「あと20秒持たへんでっ!!」

「わかってるわよっ!!」

和田のキーボードを叩くスピードが一層速くなる。

「あぁぁAあアアaあaぁ!!これでっ!!!終わりだぁぁぁぁぁ!!!!!!」

勢いよくEnterキーを押す―――――


『UNLOCKED』


警報音が切れ短い電子音の後にそう表示された。

「今よっ!!」

「お、おうっ」

そう言うと庄一はマウスとキーボードをたくみに使いこなし通帳の金額を変更する。

「こいつ、、、相当な常習犯だな、、、」

「呆れたわ、、、、」

「なんか文句あんかっ!?」

「「いえ、、何も、、、」」

「金の振込み終わったで」

「じゃあさっさと接続を切りましょう」

画面の右下にあるCANCELをクリックする。

すると画面にたくさんあったウィンドウが消えていく。

やがて全てのウインドウが無くなると、どっとに疲れが込み上げてきた。

「あーあ、疲れた。もうそろそろ庄一も真面目に働けよー」

この社会不適合者と和田さんがいう。

「いや、、、この何もせんでも金を増やせる気持ちを実感したら、どうにもこうにもやめられへんねん、、はは、、、、」

「人間のゴミクズね」

「うん、その通り」

思ったことを言いまくる。

「酷っ!!まあ、俺が全て悪いねんけど、、、」

「自覚はあるのね。じゃあ人間の風上にも置けないに訂正してあげる」

「それ悪化してへんっ!?」

「大丈夫よ、どっちも似たり寄ったりだし」

「ほんだらなんで訂正したねんっ!!?」

もしかしたらSなのかもしれない、和田さん、、、。

「自覚があるのとないのじゃ1μメートルくらいの差があるのよ」

「限りなく一緒やけどっ!?」

その時ふとパソコンを見ると何かが画面の右下にあった。

近付いてよく見るとあまり見かけないソフトだった。

「おいっ、何かタスクで動いてるぞっ!?」

「何やと?」

庄一は作業中のタスクを表示する。

「これは、、、まさかっ!!」

「何それ?」

「ウイルスを仕込まれたみたいや、、、」

「「えっ?」」

「駆除するから大丈夫やろ」

駆除の作業を始める。

数十秒後、ウイルスは無事駆除された。

「何だったんだろうな?」

「わからへん、、、けど大事なもんは流出してへんかったわ」

「まあ、それなら、、、、、」

まだその時は、このウイルスは誰が何のために仕組んだものなのか、庄一のパソコンの中で何が起きているのかを理解していなかった―――――




「はあー、、、疲れたー。テレビでも見てくつろぎたいわー」

「テレビはあそこら辺にあるはずや」

そう言いながら部屋の片隅を指差す。

「じゃあ使わせてもらうわねー」

和田はテレビを点ける。

「うー、、、面白い番組やってないわねー」

仕方なくニュースにする。

『ええ、ここでつい先程入ったニュースをお送りします。家庭用ゲーム機であるBCPの発売会社であるSOMYが先程何者かによってクラッキングされシステムが完全掌握された件で、SOMYが緊急記者会見を開きました。』

すると記者会見の映像が流れ始めた。

『えー、今回何者かによってのクラッキングをうけシステムが今現在掌握されている件ですが、今のところ世界有数の技術者たちが解除しているところです』

『今シルバーiというゲームをしている人はみんな人質だと聞きましたがそこはどうなんでしょうか?』

記者が質問する。

すると少し躊躇ってから諦めたかのように口を開いた。

『それは、、、、事実です。ゲームをやめることができず、何か例外ルールが追加されているもようです』

『それは人質たちのうちの一部に死人がでていることと何か関係があるんですか?』

『、、、、今はまだわかりません』

『そんな答えで国民が納得すると思ってるんですか?』

『、、、、、、、、』

しかし社長はそれ以上何も言わない。

『はい、今日の記者会見はここまでとなります。皆様は後の扉から退場を願います』

社長率いる関係者達は壇上から去り始める。

『何かまだ隠してることはないんですかっ!?』

『クラッカーからは何も言ってこなかったんですか!?』

『人質はどうなるんですか!?』

次々と非難の声が上がるが社長は見向きもせず会場は後にする映像が流れた。

「どういうことだ?」

「SOMYがクラッキングされるなんて、、、」

「珍しいこともあんねんな」

実際そういう大手の会社はかなり強力なソフトで守られているはずだ。

「人質ってのも何かありそうだよな」

何か引っ掛かるものを感じとったが、、、。

「まあ、いずれにせよ私たちには何も関係ないことよ」

「まあな」

と、その時――

『ピピピピピ』

「なんだっ!?」

「あっ、メールや」

とたんに俺と和田さんがずっこける。

「紛らわしい音にすんなっ!!」

「誰から?」

庄一はメールボックスを確認する。

「ん?誰や?」

「どうした?」

「いや、俺のパソコンって迷惑メール拒否の設定してんのに知らん人からメール届いたねん」

ってか迷惑メール拒否設定で迷惑メールが届いたって?

「どういうこと?」

「わからへん」

「で、内容は?」

「えーっと、どれどれ、、、」

そこにはこう書かれていた。


『ニュースを見ただろうか?SOMYがクラッキングされている件だ。あれは我々の仕業だ。君達にも協力して欲しい。返事を待っている。なお、このメールは事前に世界中のハッカーやクラッカーのパソコンにウイルスを送りメールを拒否している人にも届くよう一斉送信されている』

「俺達だけでなく世界中に発信されているのかっ!?」

「でも連中は仲間を集めて何をする気や?まさか―――」

庄一は何かに気付いたようだったが和田さんが声を遮った。

「こんなことには参加しないほうが身のためよ」

「そうだな、無視しよう」

「了解」

『リリリリン――――』

そこに電話がかかってきた。

「俺のケータイだ」

昌史はケータイを取り出して電話に出る。

ディスプレイには「吉川」と表示されていた。


「はい、多田ですけど?」


「――多田さんっ!」


随分と焦っているようだ――――


「どうしたんだ?」




「助けて下さいっ!!」

投稿が遅くなってしもうた……スマソ。

次の投稿も一ヶ月以内にできるかが………。

それでも読んで下さった方にはもう…どうしようかww

もう一作の「ボーカロイドが家にやってきました」の方も半分くらい書き終わっているのでしばらくしたら投稿しますが、そちらの方をまだ読んでいないという人がもしいたら一度読んでみてはいかがでしょうか?(正直この作品よりもボーカロイドのほうが人気あります……)

誤字脱字があったら教えてください。

それでは次回もよろしく!!

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