路地裏の不良と、銀髪の魔法使い!?
皆さん、こんにちは!
はじめまして、またはお久しぶりです。
この物語は、私が初めて書いた小説です。
まだ書き方も慣れていなくて、至らないところやおかしな部分がたくさんあると思います……本当にごめんなさい!
主人公の名前は**東山 峙菌**です。
ちょっと変わった名前ですが、気に入っていただけると嬉しいです。
それでは、よろしければこの世界に付き合っていただければ幸いです。
どうぞ、楽しんで読んでください!
石板の冷たくザラザラした感触、近くに捨てられたゴミの腐った臭い、遠くから漏れ聞こえる笑い声と足音、プリンの包装紙が一瞬反射する光。
路地に近づくと、その笑い声にシキンはびくりと体を震わせた。
「うう…男の体になっちゃってるけど、心はまだ女の子だから…やっぱり怖いよ…」
心の中でぶつぶつ文句を言いながらも、シキンは足を進めた。プリンが転がっていた場所にたどり着き、しゃがんで手を伸ばした瞬間——
目の前から、低く太い声が響いた。
「おい!そこのお前、ここが俺たちの縄張りだって知らねえのか!手に持ってるものをさっさと置け!」
シキンは慌ててプリンを拾い上げ、顔を上げて目の前の大男を見た。男はシキンを上から下までじろりと睨みつけた。
「ふん、どうやらよそ者みてえだな。何も知らねえみたいだから、手に持ってるものを全部置いていきゃ、行かせてやるよ」
そう言うと、男は後ろに手を振った。路地の暗い隅に隠れていた三人の手下が姿を現した。
(くそ…一対四か……勝ち目なんてねえ!どうにかして逃げなきゃ……)
シキンはそう決意すると、来た道を振り返り、一気に走り出した。しかし三メートルも走らないうちに、三人の手下に取り押さえられてしまった。
三人の力は強く、シキンは壁に押しつけられた。
「どうやら置いていく気はねえみてえだな。チャンスをやったのによ、可愛くねえな…」
「やれ!体のどこかに金目のものがねえか、探せ!」
男はそう言うと、近くのゴミ山の上に置かれた段ボール箱に腰を下ろし、これから始まる見世物でも見るように、陰気な笑みを浮かべた。
三人の手下は親分の言葉を聞き、待ちわびたような表情を浮かべた……
「ぐっ……!」
手下たちがシキンの腕を鉄のような力で握りしめ、爪が肉に食い込んだ。シキンは痛みに息を呑み、叫ぼうとしたが、一人の手下に口を塞がれてしまった。
(痛い痛い痛い痛い……!!!)
シキンは冷や汗をかいていた。生理的に涙が溢れてきた。
次に一人の手下が膝で腰を押さえつけ、シキンの身動きを完全に封じた。残りの二人がシキンの服を引きちぎるように脱がせ、手に持っていた布袋を奪い取った。袋の中身を全部地面にぶちまけ、転がり出たプリンを思い切り踏みつけた。
「ま、待って……!」
シキンが声を上げようとした瞬間、リーダーの手下に頬を殴られた。鈍い痛みが広がり、口角が切れて血があごを伝って落ちた。ゴミの臭いと混ざり合う。
「口をきくなよ!反抗する気か?」
シキンの髪を掴んだ手下が冷ややかに笑い、勢いよく壁に頭を打ちつけた。
その一撃でシキンの視界がぐらりと揺れ、回転した。頬と頭の痛みが重なり——
(痛い、痛い……泣きたい。どうしてこんな目に遭わなきゃいけないの? 異世界に来たばっかりなのに、逃げられたはずなのに、心はまだ女の子なのに……)
シキンは、自分の人生がこのまま終わってしまうのかもしれないと思った。結局何も成し遂げられなかったのだと。
次第に視界がぼやけ、耳が遠くなっていく。手下たちの殴る痛みも感じなくなり、段ボール箱から立ち上がった親分の動きもぼんやりとしか見えなくなった……
シキンは唇を噛みしめ、咽び泣きを飲み込んだ。額から流れる血と涙が一緒に落ちていく。口の中の傷がヒリヒリ痛み、血が首を伝って服の中に流れ込み、べたついて冷たかった。
意識が薄れていく中、路地の入り口の方から、冷たく怒りを帯びた女性の声が響いた——
「やめろ!」
その声は路地の汚臭と混乱を突き破るように響いた。男たちの動きが止まり、邪魔された怒りで一斉に路地の入り口を振り向いた。逆光の中に、細い少女の姿が立っていた。銀色の髪が肩に落ち、華奢な体つきなのに、強者の圧迫感が漂っていた。
親分の男が怒鳴ろうとした瞬間、少女の手のひらに紫色の光を放つ小さな玉が集まった。彼女はその玉を男たちに向かって投げつけた。
魔力が不安定なのか、威力は強かったり弱かったりしたが、男たちに十分な痛みを与えるには充分だった。四人は突然の魔法に驚き、少女が魔法使いで手に負えないと判断すると、悪態をつきながら慌てて逃げ出した。
「くそっ、小娘が魔法使いとは……次に会ったら覚えてろ!」
少女は彼らが逃げていくのを見送り、追いかけようとしたが、ふと路地の壁にもたれて意識が朦朧としている少年の方を振り返った。
少年は壁にもたれ、虚ろな目で前を見つめていた。額から血が流れ、口角には切り傷があり、制服の上着は引きちぎられ、顔には涙と土がついていた。くしゃくしゃにされたぬいぐるみのように痛々しかった。
彼女はゆっくりと近づき、しゃがんで指先でそっと彼の頬に触れた。
「……聞こえてる?」
声が柔らかくなり、隠しきれない緊張が混じっていた。
シキンはぼんやりと声を聞き、最後の力を振り絞ってゆっくり目を開けた。逆光の中、少女の銀色の髪が光を浴びて輝き、心配そうな紫色の瞳と目が合った。
「……あなたは……?」
声は掠れていた。その直後、後頭部の激痛で力が抜け、視界が真っ暗になった。少女の胸の中に倒れ込んだ。
少女は慌てて彼を受け止め、蒼白い顔と傷口から滲む血を見て眉をひそめた。
ため息をつき、地面に散らばっていた彼の荷物を拾い集めると、慎重に横抱きにして路地を出て、暗闇の中へ消えていった。
お読みいただきありがとうございます∽




