現実4
寝るのが嫌!
寝るのが嫌で仕方が無い私。
それでも夜はやって来る。
学校から帰って夕飯を食べた。お風呂にも入って・・・・後は寝るだけ。
いつもは寝てる時間だけど・・・・
寝たくない~!
でも眠い・・・。
「う~」
リビングでテレビを見つつ唸る私。
小さめのテーブルの足は花の模様が彫られていて、それと対の二人用の大きさの木で出来たソファーの足には蝶の模様が彫られている。テレビ用の台は木の曲線が綺麗。リビングの家具は全てアンティークの様で私のお気に入りのスペース。そのソファーに花柄のクッションを胸に抱きかかえて私は座っている。
「美緒ちゃ~ん。もう11時よ?寝ないのぉ~?」
メルヘンチックな母。本日の格好は赤のワンピースに白いレースで出来たエプロン。頭には大きめな赤いリボン。赤みがかった茶色い髪はふわふわウエーブの髪。
長い睫毛。目はパッチリしていて、愛らしい顔。まるで姫様のよう。
ただ、姫様と違うのは右手に持ってるのがフライ返しだと言うところ。
この姿で母は家事をするのだ。
「・・・寝ない」
「美緒ちゃん?」
だって寝ると目玉が!!!!
嫌々と私は首を左右に振る。
「もう!わがままな美緒ちゃん・・・」
そう言って母は、虫も殺さないような顔で私の首筋に容赦ない一撃を喰らわせた。
手刀!!!
「っ!」
なんちゅうことすんのよぉぉぉぉ!!!!
何気に手馴れた感じがするのは気のせい???
見事急所にヒットした私。
その一撃では夢の中へ。
気絶とも言う・・・・。
「寝なくちゃ始まらないのに・・・・」
母の呟きは私の耳に入ることなく・・・・ブラックアウト☆
母ちゃん登場!!!