現実3
その後。
場所を移動してます~
青々とした空に光り輝く太陽。学校の中で一番空に近い場所に私達は居た。
保健室のはずでは?っと、思った人!
私も思った!!
真紗子曰く「隣でメソメソ泣いてる人がいんのにジメッとした保健室?やぁね~更に湿っちゃうわぁ~。・・・それ以前に病気で寝込んでる人間の公害でしかないわよ~」との事。
真紗子に引っ張られながら着いた場所は西棟の屋上。きちんと整備されているため、誰でも出入りが自由。ベンチと自動販売機が設置してある。
「どんな夢だったの?お姉さんに言ってみな?」
真紗子が買ってくれた缶ジュースを受け取る。
その頃には私はだいぶ落ち着いて泣き叫ぶ事はなくなっていた。
「・・・・楽しんでるでしょう?」
「ほほほほほほ!」
当たり前でしょ?と、言う顔で笑う真紗子。
その姿が真紗子らしくってホッとする。
ココは夢の中じゃ無い。
「あのね・・・・」
夢の中で私は
「つーか追いかけてこないでよ!!!」
と言った。その瞬間、真っ黒だった闇の世界に光が表れた。今まで正体不明に追いかけられていた黒い靄。正体が明らかになった。
巨大の鳥のような姿をしたもの。
ヘドロのような深い緑色。翼は大きく全長は2メートル。
それだけなら良かった。
その鳥もどきは体中に目が付いていた。
顔に7つの目。肩、翼にもぎっしりと目が付いている。その目が私を見る。
・・・・怖かった。
「・・・・ホラー?どっかに出てきそうな妖怪ね~」
「思い出すだけでもう・・・ううぅぅ・・・」
何で楽しそうなのよ!!!
そだった・・・・真紗子はお化け屋敷が大好きだった・・・・。
嫌だと騒ぐ私を無理やりお化け屋敷に連れて行くのよね・・・。
怯える人がいないとつまらないからだって。
「ほほほほ!!目がぎっしりね~見て見たいかも?」
真紗子なら指差して大笑いしそう・・・・。
「その目達がぎょろぎょろっと私を見るんだよ?・・・もうやだぁ~」
真紗子があたしの頭を撫でる。
「・・・・なんか悪さした?・・・・て、美緒がするわけ無いわよね~」
「何で?心当たりは無いけど」
「後ろめたい事があったり、人に見られたら不味いことしてそうな人って‘お前の行いはすべて見てるんだぞ’的な夢を見そうじゃない?」
「・・・・」
そんな感じじゃない・・・・。
あの目は気持ち悪かった。
痴漢とか変質者が見るようなゾッとする目線。
性的欲望も感じられて・・・・凄く嫌。
思わず自分の腕を握る。
もうやだぁぁぁ!!!
あんなもの二度とみたくなぁいいいぃぃぃ!!!!
あれ?
いつのまにか泣き止んでるー。
パニック泣きだからそんなものですよ(汗)