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夢見合い  作者: 湖真子
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現実2

真っ暗な闇の世界。

この世界には地面がある。


・・・・夢だ。

私はこれは夢だと理解した。

毎日見ているから直ぐに分かる。

闇の世界に立っていると前方から嫌な気配が・・・!!!

それは、いつも私を追いかけてくるモノ。

闇の中の世界とは別の黒い闇。

闇の世界だからこそ、良く分からないのかもしれない。

光が差したら分かるかもしれない。

蠢く黒。

蠢くモノ。

はっきりした形は分からないが、分かることがある。

生理的に嫌いであると言う事。

黒い靄は世界が闇なのを利用して同化しようとする。

闇に紛れ込む。

確かに、実際に見えない。

けど、分かる。

嫌いだからこそ、悪寒がする。

嫌いだから気配で分かる。


「・・・・また、出たわね!!!!」

今日の私は違うのよ!!

美緒は黒い靄に向かって指をさす。

「迷惑よ!!!何度も何度も何度も・・・姿もはっきりさせないで、ひたすら追いかけてくるなんて・・・・」

安眠妨害よ!!!

「つーか追いかけてこないでよ!!!」


初めて、黒い靄に言った。

偉い私。

その瞬間、闇の世界に光が現れた。

徐々にではなく一気に。

「っ!」

今まで闇だったため、目がなれない私は目をつぶる。

眩しい!!!

行き成りかい!!!

「・・・・・」

しばらくして、私は目を開けた。

暗闇から明るい世界へ。

世界は明るくなった。

明るくなったからこそ分かる。

私の前に立つ黒い靄だった正体が明らかになった。

それを見たとたん、顔が青くなった。

「いやぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

私はは悲鳴をあげた。





*******************







「いやぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

私は大声を出した。

学校中に響いたかもしれない。

それほどの大声だった。

その声に、周りはぎょっとした顔を向ける。

だけど、それに気付く余裕もない私。

授業中に突然の悲鳴。

何事か?!と、周りは驚いた。

「・・・・大丈夫か??」

「・・・・教室?・・・・伊藤先生????」

私に声をかけたのは学校の先生。

見覚えのある眼鏡顔に黄土色のベスト。担任の先生である。

私は辺りをきょろきょろとする。

えっとえっと・・・・・。

木で出来た机。

書き途中のノートに国語の教科書と筆記用具。

目の前に立っているのは担任の伊藤先生。

伊藤先生の背後に見えるのは黒板。

左側は窓とベランダ。

右側に見覚えのある顔達。クラスメイト。

ここは教室・・・・??

机をペタペタ触る。

・・・・感触がある。

私は、自分の頬っぺたをつねってみた。

ぎゅっ

・・・痛い。

「・・・・現実・・・」

私は夢から覚めたことを理解した。

「・・・・伊藤先生!!!」

先生の手を両手で握りながらお願いした。

「お願いです!!!もし寝そうになってたら殴るなりして起こしてください!!!寝たくありません!!!!うえ~ん!!」

あんなもの二度と見たくないよぉぉぉぉ!!!!

もうやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

私は泣いた。

その様子に誰もが同情した。

余程恐ろしい夢を見たんだな・・・・と。

「その・・・泣くな???」

オロオロしつつ慰めようとする先生。

「うぅっ・・・」

「・・・金村・・・頼む」

どう頑張っても泣き止まない生徒(わたし)

どうしたらいいか分からない先生は真紗子に頼んだ。

確か仲が良かったよな?っと、言う顔。

「分かりました。・・・みーお。美緒ちゃん?」

先生に頼まれた事により、やりたい放題だわ~と、思っていることは顔に出さない。

「うえ~ん」

「先生。保健室行って来ます」

「宜しく・・・・頼む」

授業中断。

パニック泣きといったところでしょうか?

悲しくない泣きの姿は表現しにくいですね・・・・。


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