2挿入目
「め、め、め、女神、俺のアソコに何をした!?」
「人聞きの悪いこと言わないでくださいまし。私はなにもしていませんよ、あなたがやりにやりまくった結果です」
「どうしてやりまくるとアソコがエクスカリバーになるんだ?」
女神は深いため息をついた。
「もう何も知らないんだから! いいですか? 男は皆剣なのです、その剣のなかでもあなたは誰よりも女性と交わった、魂と交わった存在であり、誰よりも聖剣──エクスカリバーなのです!」
「全く意味分からねえよ!」
「はいはい、そろそろ聖剣召喚の儀式が行われている頃ですよ」
女神は更にあきれた表情をして両手をうち合わせ鳴らした。
「え、なにそれ?」
「ほらそこを御覧なさい」
女神の指で示された場所を見てみると、騎士のような格好をした女性が何もないところから剣を引き抜こうとするようなポーズをしている映像が映し出されている。
「ちょ、なんか俺のアソコつかまれている気がするんですけど!」
まるで映像の女性が自分のアソコを握っているそんな予感が聖也にはある。
「じゃ、そゆことでがんば!」
「くぁwせdrfttgyふじこlp」
女神に何かを伝えたかったのかもしれないが、聖也の最期の言葉はまるで言葉になっていないものであった。
大聖堂と呼ばれていそうなそんな場所にはたくさんの人々が集まっていた。そのなかには注目を集める三人──姫騎士リーリア、聖女マリアンヌ、そして勇者エリィ。
「これより聖剣召喚儀式を行います、勇者よ台座の前へ」
「はいっ!」
勢いよく返事をした勇者エリィ。そして台座の前に立ち剣を握り引き抜く動作をした瞬間、聖剣が顕現したのだ。しかし……その聖剣は聖也のアソコであった。
「くぁwせdrfttgyふじこlp」
女神に向けて放ったはずの言葉が大聖堂に響き渡る。
「きゃあああああああぁぁぁぁぁぁっ!」
悲鳴を上げる者。
「あっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっ!」
なぜか喘ぎだす者。
「皆静まりなさい」
皆を聖女マリアンヌが宥めた。
「この聖剣で魔王を必ず滅ぼしてみせる!」
そう言うとと勇者エリィは聖也のアソコをしっかりと握り天高くかざした。
その瞬間歓声に包まれた。
「俺のアソコで勝手に魔王を倒そうとするなあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
聖也は思わず叫んでしまった。
それから暫くして聖剣召喚儀式は終わりを迎え、大聖堂を後にした姫騎士と聖女、勇者そして聖也は王城の姫騎士の部屋で今後について話し始めた。
「まさか聖剣がウェポン男子だったなんて」
顔赤くしながら勇者エリィは口を開いた。
「そうですわね、まさか鞘入りの儀が必要となるなんて」
聖女マリアンヌも頬を赤く染め上げた。
「お隣の部屋を用意したのでそちらで儀式を行ってください」
少しツンとした態度で姫騎士リーリアは儀式を促す。
「ま、まって、まだ心の準備が!」
いくら勇者といえどもまだ男を知らない女なのだ。準備というものは必要となってくるだろう。
「んー、んー、んーっ」
その時だった、苦しそうな声が聞こえてきたのは。その声の主は聖也であった。聖也は全裸のまま拘束され、眼隠しと猿轡まで施されている。
「静かになさい、今大事なお話の最中です」
姫騎士はそう告げながら鞘に収まった自ら剣で聖也を殴りつける。
「ぐふっ」
聖也は力ない声を出したが誰も気にしていない。
煮え切らない勇者に対ししびれを切らしたのか聖女が呼吸を荒くしながらこう告げる。
「勇者様が鞘入りを行わないのでしたら、わたくしが鞘入りの儀を行いますわ」
聖女マリアンヌの表情はねっとりとしており、その言葉もまたねっとりとしたものであった。
「ダメに決まっているじゃないっ!」
聖女マリアンヌの言動を速やかに一刀両断する勇者エリィ。そして聖也をそのまま引きずり隣の部屋へと連れ込んでしまった。
「もー、煽るのが得意なんだから」
あきれた表情で姫騎士リーリアはいう。
「あら、わたくしは本気よ?」
「え?」
「本当はあなたも聖剣を自分のものにしたいのでしょう?」
「ちょ、ぶーーーーーーぅ!」
思わず吹き出してしまう姫騎士リーリアだがその顔は紅潮していた。