1挿入目
伝説のホスト天空城聖也。彼は数百万人とも数千万人ともいわれる女性と交わったとされるまさに並ぶ者のいない伝説のホストとされる。現実的に考えればそんなことはありえないため、尾ひれ羽ひれがついただけだといわれたりもする。それが真実かどうか確認するすべは現代にはない。そう、現代には……。
「ここはどこだ?」
聖也は何もない空間で目を覚ました。
「やっとお目覚めですか寝坊助さん」
美しいのだが半裸の痴女のような格好をした女性はあきれたような表情で聖也に声をかけた。
「聖也、あなたは死んだのですよ」
「えっ?」
聖也は再び死を迎えたかのように固まってしまう。
「あなたはヤリ過ぎてしまったのですよ」
「なっ、何を?」
「もうっ、女神の口から何を言わせるおつもりですか、セックスですよ。あなたはその強大なナニをアナというアナにぶち込んできたじゃないですか」
「そそそそれが、なぜ死んでしまう理由になるんだよ?」
「女性を甘く見過ぎたのよ。大量のメンヘラたちにつかまって犯された後、めった刺しにされてさらに身体をバラバラにされて死んだのよ。とくにやばい女の子なんて、あなたのあそこを切り取ってご満悦だったわ。」
聖也の顔が徐々に青ざめていく。少しずつ、だが確実に殺された時のことを思い出しつつあるからだ。
「あぁ……、あぁ……、あぁあぁあああああああああああああああああああああああ!」
聖也の絶叫が空間を支配する。それは長い、長い時間であった。
「落ち着いた?」
女神のやさしい声がようやく聖也に届く。
「あぁ……」
力なく返事をする聖也。
「もう聖也ったら『あぁ……』しか言えない人になってるじゃない! そろそろ本題に入っても良いかしら?」
「本題?」
「ええ、あなたには異世界にいってもらうわ」
「そ、それは仲間のヲタクホストが言ってた異世界転生というやつか? やったぜ、俺の人生はまだまだこれからだぜ!」
「だいたいあってるわ」
「だいたいって……?」
聖也の脳裏には不安が過ぎる。
「あなた自分自身のあそこを御覧なさい」
聖也は再び硬直した。歴戦のホストといえこれはあまりにも想定外である。
「おおおおおおおお俺のアソコが──」
「──エクスカリバー」