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5.レイズ・エドワーズという男。

この章の黒幕です。

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よろしくです!!!








 ――翌日の朝。

 ボクたちは、この町の長である男性のもとを訪ねた。

 身の丈二メイルは確実に超えているであろう、筋骨隆々の人物。彼の名はレイズ・エドワーズ。十五年以上前から、この町を取り仕切っているという話だった。


 つまりは、ライネとも面識はあるわけで。



「おや、お久しぶりですね。大魔女のライネ様」

「む……」



 にこやかに、そう言った。

 しかしながら少女は疑いを持って接しているため、返事はしない。代わりにボクが、昨夜の賊をレイズに差し出して言った。



「この賊は、この町の人間ですか?」



 すると驚いた顔をしてレイズは、



「いえいえ。まさか、そんなわけがありません!」



 当然のように、そう答える。

 そして使用人らしき人物に告げて、その男をどこかへ連れて行かせた。

 ボクとライネは黙ってそれを見送り、ふっと息をつく。何はともあれひとまず、これで町長とのコンタクトは取れた。


 あとは、いかにして実態を暴くか――だったのだが。



「申し訳ございません、御客人方。私めはこれから用事がありまして……」



 一方的に、そう告げられて会話を切られてしまった。

 ここで食い下がるのも不自然だろう。ボクとライネは目配せをして、レイズの言葉に従って外に出ることにした。

 ただ、ボクの耳は彼の小さな声を聞き逃さない。

 レイズははっきりと、こう口にした。



「ったく、下手を打ちやがって」――と。








「さて、どうするかな……?」



 アランたちが出ていったのを確認し、レイズは咳払い一つ。

 そう口にしてから、彼らが連れてきた男を呼び戻した。縄に繋がれた彼は、あからさまに怯えた様子でレイズのことを見ている。

 そして、必死にこう訴えるのだ。



「も、申し訳ございません! ど、どうかお許しを……!」



 膝をついて、床に顔を擦り付ける。

 その姿はあまりにも情けなく、しかし同時に生への執着が見えた。

 それほどまでにレイズという男が恐ろしいのか、男はすでに大量の汗を流し、大粒の涙を流している。レイズはそんな男に対して静かに、だが楽しげにこう告げた。



「心配するな。そんな苦しい目には遭わせねぇからよ」

「ほ、本当ですか……!」

「あぁ、そうさ」



 そして、その言葉に男が歓喜して面を上げた。

 その瞬間である。





「がっ――!?」




 断末魔の悲鳴を上げる間もなく。

 レイズがどこから取り出したか分からない、巨大な斧でその首を断ったのは。

 見事なまでに両断されたそこからは、おびただしい血が噴出する。そしてレイズの顔を真っ赤に染め上げるが、彼はそれすら楽しむようにして言うのだ。




「だから苦しむ間もなく、一瞬でな?」――と。




 レイズはニヤリと笑って、死に絶えた男を見下ろした。

 だが、すぐに興味を失うと使用人に言う。




「おい、この汚物を片付けろ」

「かしこまりました」




 指示を受けた人物は、恭しい態度でそれに取り掛かった。

 その様子を眺めながら、レイズは呟く。



「さて、あとはどうするか……」




 机に置いてあったコーヒーを啜り、目を細めた。

 惨劇はもはや過去のこと、というように。




 慈悲を持たぬ鬼は、次の手を冷淡に考えるのだった。



 


早ければ12時くらいに更新します!

※すまん、みなさん。14時くらいかも……。



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「基礎しかできない錬金術師が最強になる話」新作です。こちらも、よろしくお願い致します。
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