6.規格外の力による、蹂躙と呼ぶべき勝利。
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「くっ、くくくくく……! いかに勇者と魔王の子供とはいえ、そう易々と大魔法が使えてなるものか! 全身の細胞を崩壊させ、消え去るといい!!」
サーシャはにたりと笑って、魔力を高めた。
情報では、アランは魔法の基礎もできていない木偶の坊のはず。そんな雑魚が補助ありとはいえ、ライネの使うようなものを扱えるわけがなかった。
そう踏んで、彼女は余裕をもって準備を進める。
いかにして、彼らを消し炭と変えるか。
考えただけで涎が止まらない。
これで自分は、王女に褒めてもらえる。
可愛がってもらえるのだから。
「さぁ、こい!? 貴方たちの全力、ここでへし折ってあげます!!」
そう叫んで、サーシャは高火力の炎魔法を放った。
しかし、すぐに自身の目を疑うこととなる。
◆
「いいか。あとは、深呼吸をして魔力を集中させるんだ」
「分かった……!」
ライネは驚愕していた。
何故なら、触れただけで分かったから。
触れただけで、アランの中にある潜在的な魔力量の多さが。
それはもしかしたら、あの魔王――彼の母親のそれを超えているかもしれなかった。ライネはそのことに気付いてから、どうにかその魔力を制御しようとする。
だが、それももしかしたら無意味かもしれない。
アランはすでに、自分の中にある力の制御を会得しつつあった。
だから、少女はそれが暴走しないようにそっと、手を添えただけのようなもの。ライネはもう、そこで確信していた。
「この戦いは――」
――自分たちの、圧倒的勝利で終わる。
そう思った瞬間だった。
「いけえええええええ!! ――【タィダル・ウェイブ】!!」
轟音とともに、溺れるような激流がサーシャを呑み込んだのは。
彼女はもう言葉を発することができない。得意の炎魔法は完全に鎮火され、その身もろともに洗い流された。
回避など不可能。
サーシャは、勝利を疑わない顔をしたまま沈んでいった。
「すご、すぎる……」
規格外の魔法を目の当たりにして、ライネは言葉を詰まらせる。
だが、少年はあっけらかんとこう言うのだった。
「やったね、ライネ!」
純真無垢な、そんな笑顔を浮かべて。
次回更新は、明日何時に起きるかで……_(:3 」∠)_




