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反対された。
9.とある男女の最期
それは初めての恋だった。私は彼を、心の底から愛していた。他人にどう言われようと、私にとっては大切な人だった。
彼が過ちを犯しても、私は彼の味方でありたかった。
だからここで私の人生が終わろうと、私は決して後悔しない。
——選ぶなら、君の居ないハッピーエンドより、君と迎えるバッドエンドを。
10.ラブレター
「これでどうだ!」
幼馴染の先輩に手紙のチェックを頼む。
「いい加減自分でどうにかしろよ」
嫌そうな顔をしながらも見てくれる。優しい。
「……いいんじゃねぇの」
3回目でやっと合格。
君に添削された恋文は、その時お役御免になる。
「それあげる」
「は?」
手紙と共に伝えた想いに、彼は顔を赤くした。




