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私は、
51.君が居ても、居なくても。
好きになったのが人生最大の失敗かもしれない。
「だらけ過ぎるの良くない!」
一緒にいたらぐだっちゃうし、
「寂しい……」
離れてたら寂しさに負けるし。
「どうしたらいいの?」
「嫌いになればいいんじゃない?」
困り果てる私に、君は少し悲しそうにする。
「嫌いになれるわけないじゃん」
もう、泥沼だ。
52.夏の最後の思い出
「日の出見に行こう!」
夏休み最終日。彼女の一言で自転車で海まで行くことになった。
「なんか青春っぽいね」
笑う彼女はとても輝いて見える。彼女の言う通りこれが青春なのかもしれない、そう思った。
——夏休み明け、彼女は学校にはいなかった。引っ越し前最後の思い出作りだったのだと、後々知った。




