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幸せになれるかなんて
35.心の弱いあなた
好きな人に告られた。嬉しかった。彼との時間はとても楽しいものだった。しかし
「少しは相談乗ってよ……!」
仕事で疲れた私の話を聞き流していた彼に、つい出た言葉。
彼が別れを切り出したのはその数日後。
「あなたが欲しかったのは、『私』じゃなくて『優しい言葉』だったんだね」
彼は涙を流した。
36.無言の絶叫。
その子は物静かな子だった。
私が勉強を教えていても自己表現が乏しい。母親とも上手くいっていないように見えた。母親と話をしている時の彼女は、じっと何かに堪えているようだった。
——今思えばそれが、彼女なりのSOSだったのかもしれない。
彼女の死後見つかった日記には、彼女の叫びが書かれていた。