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あの青薔薇の少女は静かに雪に消えていった。  作者: 如月 莉乃(白玉ぜんざい)
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雪祭り

初めまして、如月莉乃、又は白玉ぜんざいと申します。

今回はファンタジー小説を書かせて頂きます。


ちなみに、青い薔薇の花言葉を調べてみると・・・?

窓の外には、白い雪がひらひらと優雅に舞っていた。

窓辺で(かす)かな寝息を立てて眠る少女は、今日で17歳の誕生日を迎えようとしていた。と言っても、この世界では年齢などほとんど役に立たない。人によって、年の取り方が違うからだ。

種族は大きく分けて5つ。人間属、魔法属、妖精属、女神属、妖怪属。

この少女は魔法属と呼ばれる一族の末裔。17歳というのは人間に例えた場合の年齢。比較的寿命が長い、つまり成長が遅い魔法属の彼女は、実際には100年以上生きている。

「おーい、ナチュ、ナチュレ!迎えに来てやったぞ、早く降りてこーい!」

その声に少女は目を覚ます。彼女の名はナチュレ、ナチュレ・ブリリアンテ。周りからはナチュと呼ばれている。目を覚ましたナチュレは、眠そうに何かに狙いを定めて指を鳴らす。軽快な音が響くと共に、ナチュレの魔法によって一瞬で着替えは終わる。薄いミント色のワンピース一枚。寒いのではないかと疑う程だが、この世界にはありとあらゆる場面で魔法が使われている。冬には暖房魔法が国じゅうにばらまかれるため、寒さは感じない。ナチュレは慌てて階段をかけ降り、一階の玄関へ向かう。そこには、ナチュレより4~5つ年下に見える、金髪の妖精属の少年が立っていた。

「ナチュー、遅いぞ。また寝てたのか?もう雪祭りは始まってるからな。」

今日はナチュレの誕生日であると共に、街の雪祭りの日でもある。この少年の名はソル・ノードウィン。ナチュレを始め、周りからはソルと呼ばれている。妖精属であるため、見た目はナチュレより幼いが、実はナチュレよりある程度は年上である。ソルとナチュレは昔からの幼馴染みで、毎年毎回、祭り事等は二人で回っている。

祭り会場に着くと、二人は食べ物屋、文房具屋、雑貨屋などの小さめなお店を見て回り、品物を買う。

雪や氷の彫刻がずらりと並べられている広場には、氷でできた薔薇の彫刻、この世界にのみ存在しているような、何かの神話生物を美しくかたどった大きな雪のランプ、作る方法が全く予想できないような芸術的な物など、息を飲むほど美しい作品が沢山並べられていた。作品を一つ一つ見ていると、突然ソルがナチュレに何かを差し出した。見るとそれは、スノーフレークをモチーフにした可愛らしい髪飾り。

「なあナチュレ。今日お前の誕生日だろ?だからさ・・・ん、これ。」

ナチュレは自然を何よりも大切にしている。また、花が好きでもある。そんなナチュレの好みを理解し、それを踏まえて選んでくれたのだろうか・・・。ありがとう。そう言ってナチュレは髪飾りを受け取り、耳の後ろにそっと着けた。

この頃は、あんな事が起こってしまうなんて、誰にも、百発百中の占い師にも、予想できなかった。

閲覧ありがとうございます。

不定期投稿になると思いますが、これからよろしくお願い致します。

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