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東方人獣妖鬼  作者: 狼天狗
第弐章 異世界の者たち
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第63話 剣士の恋心

今回は弐です。

 どうも、文です! 現在追いかけっこをしていたてゐさんと鈴仙さんに取材をしています! まあでも、てゐさんは縄でぐるぐる巻きにされちゃってるんですけどね…


「幻真さんですか、最近会ってませんね。大きな怪我でもしていただいたら、会えるんですけどね」


 メモメモ……って、中々怖いこといいますね。


「私は会ったことあったっけなぁ。まあ強そうって事は感じるよ」


 メモメモ……てゐさんは幻真さんと会ったことがないんですね、なんだか意外です。もう既に悪戯をしてそうな気がしたんですが……


「鈴仙さん、てゐさん、ありがとうござい——」


「逃げるんだよぉ〜!」


「あ、こらっ! てゐ! 文さん、失礼しますね!」


「仲が良くて結構だな……」


「同感です……」






 さて、次はメディスンさんですね。確か無名の丘にいらっしゃったような……


「あれじゃないか?」


「そうですね、早速取材ですよ!」






「——幻真……確かあの時は時龍って人と戦ったのよね。だからその人物は知らないわ。でも、強そうなのは感じる」


 メモメモ……会った事しかない人だけではなく、会った事もないって人もいらっしゃるみたいですね。時龍さん、今じゃ変人ですし……


「メディスンさん、ありがとうございました!」


「ええ。貴方も頑張るのよ」






 さてさて、お次は美鈴さんとパチュリーさん! 紅魔館に突撃です!


「あの門番って……」


「美鈴さんですね——って、寝てらっしゃいますね……これは起こしてあげないと」


 私は美鈴さんの肩を揺する。それにしても、立ちながら寝るって中々に凄いですね。何かと便利かもしれません。


「むにゃむにゃ……あ、おはようございます……じゃなかった。何か御用ですか?」


「パチュリーさんと……あ、美鈴さんにも用事がありまして。よろしいでしょうか?」






「——幻真さんですか? あの人は強いですね。久々に紅魔館に遊びに来てくれませんかね。妹様も退屈されてますし」


 メモメモ……今は咲夜さんとレミリアさん、フランさんはいらっしゃるのでしょうか? 取り敢えず、パチュリーさんに聞くとしましょう。


「美鈴さん、ありがとうございました!」


「はい! それでは、中へどうぞ! あ、大図書館までの行き方わかりますか? 今、咲夜さんがお嬢様たちと出掛けておられまして、私も持ち場を離れるわけにはいきませんので……」


「大丈夫です! 行ってきますね!」


 咲夜さんがレミリアさんたちと出掛けておられるという事は、フランさんも一緒に出掛けておられそうですね。お嬢様たちと言っておられましたし。これは後回しでしょうか。






「——ここが大図書館ですね。失礼します……」


 大きな扉をゆっくりと開ける。やはり一番最初に目に飛び込んでくるのは、この大量の本。


「何か御用ですか?」


「あ、小悪魔さん、丁度良かったです。パチュリーさんに取材をしたいのですが……」


「取材? なんの取材だ?」


 あやや? この声ってまさか……


「魔理沙さん⁉︎」


「よう、私だぜ。なんだ、想起もいるじゃないか」


 想起さんは軽く魔理沙さんに手を振っていらっしゃいますね。取り敢えず、私はなんの取材をしているのか魔理沙さんに話しました。


「へぇ……あ、私は魔導書を読みに来てな。パチュリーの所に行くなら、早く行ってこいよ」


「そうですね、行ってきます」


 小悪魔さんに案内され、パチュリーさんの所へと向かった。






「——幻真……そうね、能力が変わるなんて想定してなかったわ」


 そういえば、パチュリーさんは幻真さんの能力を見たことがあったんですよね。メモメモ……


「レミィたちは人里に行ってるわ。ついさっき出てったばかりよ。フランは外に出ることをいつも楽しみにしてるわ。因みに咲夜は護衛と付き添いってところかしら」


「なんで人里だ? 大丈夫なのか?」


「あら、人里に住んでる貴方がわからない? レミィたちなら大丈夫よ」


「そうか……そうだよな」


「パチュリーさん、ありがとうございました!」


「御安い御用よ」


 さてと、次に向かいますか——って、魔理沙さん⁉︎ 大きな袋に沢山の本を詰め込んでますよ⁉︎


「魔理沙、何やってんだ?」


「見てわかるだろ、借りてんだぜ」


 それ借りるって言いません! 盗むって言うんですよ! 新聞に載せちゃいますよ⁉︎


「あー! 魔理沙さん! 盗まないでくださいって何度言えばわかるんですか!」


「私がわかるまでかな!」


「文……ほっとこう」


「そうですね。もう行きましょう……」






 次は橙さんと妖夢さんですね。先に妖夢さんから探すとしますか。えーっと、妖夢さんは冥界にある白玉楼にいらっしゃいますかね?


「よっと。へぇ、妖夢はやっぱり剣術が上手いね」


「お褒めの言葉として頂いておきます」


 あれは……妖夢さんと時龍さん? どうして彼が妖夢さんと……


「お、想起と文じゃないか。なんだぁ想起、デートか?」


「お前、吹っ飛ばされたいか……ただの取材だ、取材」


 想起さん怖いですね。ま、まあここがまたかっこいいところと言いますか、頼れるところと言いますか……


「んで、お前はセクハラか」


「そう、セクハラだ。彼女をエスコートしようとな」


「馬鹿か……彼女には幻真がいるだろう」


「お、そうだったか。ってことは、俺は咲夜かな〜? ぐへへ」


 な、なんと……妖夢さんと幻真さんが⁉︎


「と、取り敢えず取材を始めましょう」






「——幻真さん……ですか。どうなんでしょうか。実はと言うと、一緒にお風呂に入ったことありまして……」


 おお! これは大スクープですよ!


「キス……仕掛けたことも……」


「妖夢、顔真っ赤だぞ?」


「あ、当たり前じゃないですか! こんな恥ずかしい事言って……」


 恋の予感って奴ですね。メモメモ……


「で、妖夢は幻真が好きなのか?」


「ええ⁉︎ ……す、好き……ですかね……」


「フォー! 妖夢さいこ——ぐはあっ!」


 妖夢さんが顔を真っ赤にして時龍さんのお腹を刺しちゃいました! 時龍さん撃沈です!


「揶揄うのもここまでにしておこう。時龍、俺と変わらないか?」


「断じて拒否させてもらう! お前は文と一緒にいと——ぐぶぅぇ!」


 今度は想起さんが時龍さんの顔面を殴っちゃいました! これはもうどうしようもありませんね……


「妖夢さん、ありがとうございました!」


「が、頑張ってくださいね!」






 さて、次は橙さんなんですが……一体どこにいるんでしょうか?


「あの猫耳に二つの尻尾って……橙じゃないか?」


「それにあの帽子に服。間違いないですね! 早速行きますよぉ!」






「——藍様〜! 藍様〜!」


「どうも橙さん! 取材をさせていただいてもよろしいでしょうか?」


「あ、文さん! いいんですけど、藍様を探すのを手伝ってくれませんか?」


 藍さん? 逸れたのでしょうか? 頼まれて断る訳にもいきませんよね。もちろん探しましょう!


「あの変態を連れてくるべきだったかもな。だが、俺の能力でもなんとかなりそうだ」


 想起さんの能力?


「よっと。ほら、スキマ」


「あ、紫様の……」


「ちょっくら探してくる」


 それでは、この間に橙さんに取材をしておきましょうか。






「——幻真さんですか? 最近会ってませんね。強くなられているみたいなんですけど……」


 メモメモ……おや? この感じは……


「っと……ちぇぇぇぇん!」


「あ、藍しゃまぁぁあ!」


「藍を連れてきた。全く、仲が良いな」


 抱き合う二人。見てて感動です。って、そうじゃなくて……まあ、藍さんも見つかりましたし……


「あ、あの藍さん」


「なんだ?」


「先程橙さんにもさせていただいたのですが、藍さんにも取材をさせていただいてもよろしいでしょうか? 幻真さんの事についてなんですが」


「すまない、今はゆっくりしてられないんだ。またどこかで会って、時間があれば受け付けよう」


 藍さんは橙さんと手を繋いで、スキマの中へと消えてしまった。仕方ないですね。またの機会に伺うとしましょうか。

次回は参です。

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