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東方人獣妖鬼  作者: 狼天狗
第壱章 龍使い
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第50話 月人との決着

今回はタイトル通りです。

 咲夜以外、みんな倒されてしまった。咲夜は捕縛されているからな。


「幻真、さっさとそこから出て戦ったらどう?」


 咲夜が身動きを取れずとも、俺に言う。


「そうだな。相手の力量は大体わかったしな」


 俺はそう言ってその場から消える。


「え? あの人間、どこに行った!」


 俺を捕まえていた玉兎、必死に探してるな。


「ここだ」


 俺は玉兎の頭上で言う。その玉兎は尻餅をつく。


「なかなかやりそうですね。期待してますよ」


 依姫がそう言う。俺は軽く笑って、彼女から少し離れた場所の先に立つ。


 因みに、彼女の容姿は薄紫色の長い髪を黄色のリボンを用いて、ポニーテールにして纏めている。瞳の色は赤だな。


 服装は、白くて半袖・襟の広いシャツのようなものの上に、右肩側だけ肩紐のある、赤いサロペットスカートのような物を着ている。ボタンが前面中央にあり、膝上くらいからそのボタンを空けているので、スリットのようになって生足が見えた。


 腰に斜めに巻いているベルトのバックル部分には、剣の紋章が遇らってある。月の満ち欠けの内の三日月を示すものであろう。また、右腕に金色のブレスレットを二つ着けていた。


「そちらからどうぞ」


 依姫が手で合図する。なかなかの余裕だな。


「へっ、お言葉に甘えて。槍符『光槍』」


 俺は光で生成した槍を右手に持つ。


「光真『勾玉光弾』」


 勾玉型の光弾幕を生成し、依姫に向けて飛ばしながらも彼女の元へ走っていく。


「喰らえ!」


 俺は槍の先を上から下に突き刺すように下ろす。だが、依姫はそれを刀で防ぐ。一筋縄ではいかないか。


「分解ッ、真符『五種之勾玉弾』」


 光槍を分解した後、炎、闇、雷、水、光の属性で生成した勾玉弾幕を依姫に向けて飛ばす。


「生成が速いですね。それに数が三個、それが五種類で十五個」


 数が多く非常に厄介だろう。さっき霊夢とやってたのでも同じだがな。


「石凝姥命」


 これは確か、魔理沙のダブルスパークを反射したやつか。


「反射されたもの、撃ち落とすだけ!」


 俺は叫び、勾玉型の弾幕を出し続ける。反射された勾玉型の弾幕は、俺が再び出した弾幕により処理される。


「なかなかですね。それでは、祇園様の力」


 これは咲夜に使った……マズイ、避けねぇと!


「弾幕を爆発させた反動で……」


 俺は危機一髪、祇園様の力を避けきれた。


「瞬発力はよろしいですね。火雷神」


 確か、焼き尽くされるやつだな。


「炎防『灼熱結界・肆』」


 これは参の上位版。魔理沙のマスパースパーク以上……そうだな、俺の溶岩熱砲も防ぎきれるだろうな。それに、同属性の攻撃も防げる。


「まさか防ぎきれる結界を貼れるとは、驚かせてくれますね。ですが、愛宕様の火」


 依姫の手が火そのものと化していく……殴ってくる気か。俺は真神剣を構え、殴りを受ける。因みに、今はコーティングさせてあって熱などを受けないようになっている。壊してしまったら想起に直してもらう羽目になってしまうからな。


「コーティングですか」


 依姫は素早く下がり、そう言う。


「そうだ、折れたら困るからな。さて、そろそろ本気を出すか。龍符『炎龍』」


 俺は炎龍を呼び出す。


「いくぜ、龍符『虚無炎龍(ヴォイドフレイム)』!」


 この符は分身や、何か特殊なことが起こるのではなく、攻撃をするようになる。まあ特殊ではあるか。


「ぐっ、この龍、攻撃してくるんですか……!」


 炎龍は、炎を吐いたり腕で殴ったりして攻撃している。結構苦戦してるみたいだな。


「龍符『炎嵐龍』!」


 炎龍が竜巻のように回り、依姫に向かって飛んでいく。ドリル並みの威力だ。依姫は刀で必死に防ぐ。


「まさかここまでの力量とは……!」


 彼女は苦戦を強いられる。ふっ、なかなかだろう。炎龍が? 俺もだろうが。しかし、依姫もなかなかだ。炎龍を薙ぎ払ってしまった。


「次はこれだ。龍符『暗黒龍』」


 俺は炎龍と入れ替わるように暗黒龍を呼ぶ。


「貴方は龍を操れるんですね」


「今更気付いたところで遅いぜ。龍符『漆黒之龍』」


 辺りは漆黒に染まる。その漆黒の中、暗黒龍は目を光らせ依姫に向かって飛んでいく。


「しまっ——ぐふっ……」


 視界が悪くなった依姫には不利だったな。暗黒龍の頭突きを喰らう。依姫はふらつきながらも体勢を整える。


「危ないですね……」


 まだ余裕そうな笑みを漏らしている。くそぉ……


「まだまだぁ! 龍符『雷龍』!」


 俺は雷龍を呼び出す。


「龍符『放電雷神龍(スパークドラゴン)』」


 雷龍が放電し、依姫に向かって雷を放ちながら突っ込んでいく。


「なんというゴリ押し……天照大神」


 これはレミリアに使った神……そうか、光だ!


「ぐあっ!」


 その光の量には目が眩む。目を開けた時には依姫の姿は消えており、雷龍も同様に彼女の姿を探していた。


「上よ!」


 咲夜の声に反応して俺は上を向くと、依姫が刃の先端を下にし、俺に向かって勢いよく落下してきた。


「ぐふっ……」


 俺は攻撃を受けきれず、刃が肩に直撃する。


「幻真!」


「大丈夫、だ……」


 俺はふらつきながらも、咲夜に返事をし、体勢を整え直す。今のは結構どころか、かなり効いた。


「へっ、肩をやられたか……」


 俺は鼻で笑いながら、依姫を見る。全く気が緩まない依姫には感心だな。


「止めを刺します。伊豆能売」


 霊夢の時に出た神か。それに巫女姿だな。何やらヤバそうなものを貯めてやがる。


「なら俺も終わりにするぜ……龍符『光終縁点火(ライトイグニション)』ッ!」


 雷龍と交代した光龍が十メートルにもなり、大量の光を纏って依姫に向かって光速で飛んでいく。そして、爆発が起こった。

次回でラストですかね。

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