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初めに戻って繰り返す  作者: 山都光
2章-真・迷宮ガルダ編
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”再生”の新たな可能性…【カナside】

回復薬作りの一人寂しさを感じたカナだったが、付き添ってくれている魔狼フェンリルの存在により、やる気を持ち上げる。


一つ、一つと間違いのないように配合に気を付けながら作業を行う。


「これと…あと、これ、なの…」


薬品の調合・配合は繊細で些細な違いで効能に変化が生じる。

それにより作成の時間も掛かる。

最初の精神回復薬ポーションと魔昌水の作成には1時間掛かった。

その際にある程度の要領を得たので、その次のからは最初より時間が掛からず完成させる事が出来ていた。

それでも数個作製し完成するのにやはり時間が掛かり過ぎている。


カナはどうしよう?と考える。

集中していた。

時間的にはお昼の時間を過ぎていたが、集中しており気にする暇がなかった。


そしてカナは惶真(ご主人様)ならどうするかな?と思う。


(あの人なら自分の能力を活かすと思うの)


【恩恵・変性】の能力で他者のステータスや技能を自分のものにしており、多種多様な能力を有している惶真。

その得た能力を彼はそのまま使うのではなく考えにて応用をする。


カナは思案する。

自分の能力が活かせるようにできないかと。


「……むぅ…なの…」


自分の力……。

【恩恵・再生】はその効果範囲内にあるものを戻す力。

その力は絶大で、現代魔法である治癒魔法は怪我の治癒は出来ても、失われた欠損までは回復させることはできない。しかしカナの【再生】はその欠損すら直すことが可能なのだ。

それだけでなく、死んだ人間すらも蘇らせる事すら可能なのだ。

ただし講師には膨大な魔力を消費するし、死んだ人間を生き返らせるのは数時間内であり、蘇ってもカナの力はあくまで”再生”であり、魂の復元までは出来ないのだった。

だから今いるのこの村の住人の様に、カナの”再生”で蘇ったが魂はなく、その肉体が記憶している行動をとる事しかできなかった。

所謂ゾンビと言えるだろう。


考えていた時に、惶真が言っていたことを思い出すカナ。

惶真はカナの【恩恵・再生】は時間の概念に干渉す力の可能性があると言っていたのだ。

治癒ではなく復元。

だからこその”再生”なのではないかと。


(そうなの!もしかしたら、活けるかもしれないの!)


一つ思い至ったカナはさっそくと今までで一番の効能が高くなるようにと慎重に一つ作成する。


「できたの!」


”鑑定”で確認し今までで一番効能が高い回復薬が完成した。


「よし、なの!さっそく試してみるの!」


カナは作業台に素材を積むと台に”再生”の魔法陣を発動した。


(成功しますの様に、なの!)


祈る様に発動の効果を見守る。

すると魔法陣に光が走ると同時に、作業台に置いてある素材が誰の手も触れていないのに一人でに動き出した。

それを見て「成功、なの♪」と喜ぶカナ。


魔法陣内でひとりでに素材が動き回復薬に至る降順を進んでいく。

その様子は先程回復薬を完成させたカナの手順と動きそのものだった。

カナの考えは実を結んだのだった。


カナの考えは、時間に干渉するなら、自分の行動を記憶し、そして魔法陣内に記憶した事象を再現し復元する事だった。

そしてその思惑は無事成功を果たした。


自動作成能力を得たのだった。

無論魔法行使なので魔力を消費する。

しかしどうやらこの能力はそれほど魔力を消費しないようだった。


「よぉし、私も頑張るの!おー、なの♪」


そうして日が暮れ始めマナが泉探索から帰還し惶真に頼まれ様子を見に来るまでせっせと作り続けた。

呼びに来たマナはその何もしてないのに回復薬が出来ていく様子、工房内に数え切れないほどの完成した回復薬と魔昌水があるのに、


「……なに、これ?」


と引いた。


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