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怖い話を書きたいのだけれど

作者: 竹仲法順

     *

 今年の夏は冷夏で、怖い話を思い付かない。恐怖譚は題材がいくらでもあるのだし、そのネタも出尽くした感があって、今年はまだ一本もホラーを書かず仕舞いだ。ただ、これから残暑。幾分背筋が冷えるような話が書けるかも?まあ、今から練っておこう。

 これは以前申し上げたかもしれないが、昔から夏場は怪談をやっていた。大学時代、夏の真夜中にアパートに集まって、怖い話などを語っていたのである。怪談は好きだったし、今でも好きだ。夏といえば怪談、と言った感じでずっと来ていたのである。

 ホラーというのは若干難しい。いわゆる霊魂とか悪霊とか、霊を重視するものもあれば、都市伝説など全く別の畑の代物もある。都市伝説は大抵、地縛霊とか土地にまつわるしきたりなどが主な材となるので、想像力で書くのには骨が折れる。とにかく、いろんな話を知っておかないと、リアルなホラーは書けない。

     *

 固有名詞は避けるのだが、怖い話というのはずっと昔からある。人間がこの地球上で生きていくようになってからずっと、恐怖譚は絶えず生まれてきた。幾星霜も前からである。心霊現象や怪奇現象などはあまり詳しくないのだが、ホラーを書く際の材料として利用させてもらっている。 

 前述したようにホラーストーリーは難しい。特にここ十数年来、Jホラーが流行っていて、並行するように、陰陽師の恐怖譚などもある。Jホラーもネタが出尽くした感がある。貞子の話を映画や小説で作り続ける人間ってそういない。そう思えている。

 陰陽師も安倍晴明が一時期流行ったが、今は廃れ気味。それに陰陽師は怪奇現象の使い手じゃない。あくまで朝廷の役人だ。単に天体や占い、奇術などを得意とする官僚で、ホラーの材料とするには抵抗がある。

     *

 最近、夏場の怖い話ってあまりないような気がしている。ボクの思い過ごしならそれでいいのだが、夏イコール怪談といった感じじゃない。やはり作り手側もネタ切れなのだろう。ただ、有名な芸能人で怪談をするため、全国行脚している人間もいる。あの人たちは職人。話術の天才なのだ。ボクの方は書き手だが、あの手の人たちには到底敵わない。

 いつも思う。ホラーは感性であり、声色だと。ストーリーを作る人たちはそれに徹するのである。やはり職人芸。難しいのである。ただ、書けば書いたで、面白みは増す。読者様がどんな話で怖がられるのかは分からないが、夏が終わるまで、もしくは初秋ぐらいまでに、一、二本書ければそれに越したことはない。ボクも本職は推理なのだし……。

     *

 それにしてもエッセーでホラーを語るのって、初の試みだと思う。エッセーは制約がない。自由に書ける。随想という言葉通り、いろんな思索なり、エッセンスなりを混ぜ合わせられるのだ。今まで何本エッセーを書いてきたか覚えてないのだが、ホラーを語るものは初めて。これからもこの手のものを大いに書き綴っていきたい。そう思っている。あと、もし書くだけの手間暇があれば、ホラー小説の方も。

 ひとまず一筆書き綴らせていただきました。

 ではまた。

                             (了)

   


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