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98話 特訓の成果-1
1週間後――
「マキちゃんのぉ! 超ウルトラ必殺・スピニングロータスぅ!!」
新体操の大会当日。
マキは、見事に大技を決めていた。
「やった……。やったよ、コーチ! マキちゃん、出来たよ!!」
「おお……! よくやったな、マキ!」
抱き合う2人を見て、龍之介が拍手を送る。
(ここまで見事に技術力が向上するとは……。やはり新体操のセンスがある。いや、運動全般に対するセンスか……)
1週間前、龍之介はマキに対して『エロさが足りない』と指摘した。
一度はそのアドバイスに拒否反応を示した彼女だったが、龍之介が『エロさ』とは何たるかを懇切丁寧に実践したことで、ようやく納得してくれた。
そして、彼女は特訓の成果を大会本番にぶつけてみせたのだ。




