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84話 ハルカ来訪

「私がハルカよ!!」


 ドンッ!

 そんな効果音が聞こえてきそうな勢いと共に、1人の少女が現れる。

 外見だけなら非常に可愛らしい少女だが、その仕草からは自信と誇りが溢れていた。


「……はい?」


 ミオが首を傾げる。

 ここは桃色青春高校の野球部のグラウンドだ。

 当然、野球部員以外が立ち入ることはできない。

 それなのに、目の前には1人の少女が立っている。


「えーと……。確か君は、スターライト学園の投手だったかな?」


 たまらず、アイリが訊ねた。

 すると、ハルカは胸を張って答える。


「その通り! 2年生で4番ピッチャーを任された、スーパースターよ!! そして、野球連合東京都支部の学生会長も務めているわ! そんな私がちんけな野球部を見に来てあげたんだから、感謝しなさい!!」


「は、はあ……」


 ノゾミが微妙な顔をする。

 ハルカの顔を知らないわけではない。

 名門高校で大活躍する彼女は、確かに桃色青春高校野球部のメンバーから見て格上だ。


「えー……と」


 ユイが言葉を選びながら、言う。


「あなたを呼んだ覚えはないのですが……」


「そんなの関係ないわ! せっかくこの私が来たんだから、光栄に思いなさい!!」


(なんなのですか、この人?)


 ユイは思わず本音を漏らしそうになるが、なんとか堪えた。


「まあまあ。皆の衆、落ち着くでござる」


 セツナがとりなすように言う。


「せっかく来てくれたんだ。歓迎すべきでござろう。ここは茶菓子でも……」


「あら? 気が利くじゃない! ありがたく頂くわ――って、何よこのマズそうなお菓子は!? こんなもの、誰が食べるっていうのよ!?」


「なっ!? そ、そこまで言われると傷付くでござる……」


 準備したお茶菓子を酷評され、セツナが凹んだ。

 ハルカがさらに続ける。

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