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135話 強敵スキルトレーニング・獅堂-3
「ちっ! 負けたのはオレらの技量が低かったせいだ……。だがな、オレの打撃と送球はお前らに引けをとらねぇ!」
「ええ。その通りです。獅堂さんのライトからの送球はレーザービームのように鋭かった。それに、打撃時の威圧感も凄まじいものでしたね」
獅堂の怒りを物ともせず、龍之介は平然と返答する。
彼の態度に、獅堂は呆れてため息をついた。
「はぁ……。てめぇ、何を考えてやがる? 昼の試合でも思ったが、このオレが舐められてるのかと思えばそうでもねぇようだし……。まったく分からねぇぜ」
「……俺は単純に、野球が好きなんですよ。だからこうして、技術の向上に努めているんです」
「けっ!」
「それに……実は女性のことも大好きで」
「はぁ!?」
龍之介の唐突な告白に、獅堂が声をあげる。
彼は続けて言った。