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130話 試合-3
「ナイスだ、ミオ! さすがはうちが誇る四番打者だ!」
「ありがとうございます! これも全て、龍様のご指導ご鞭撻のおかげです!!」
「いや、ミオの努力の成果さ。俺も負けてられないな」
龍之介が微笑む。
すると、ミオは頬を赤らめた。
「そ、そんな……龍様に褒められると照れてしまいます……」
「ははっ、可愛いな」
「かわっ!?」
『おっと! 5番のユイ選手もホームランだーっ!! 桃色青春打線が止まらないぞーっ!!!』
「おーほっほっほ! ついにわたくしも初ホームランですわ! これからもバンバン打ちますわよ!!」
ユイもダイヤモンドを1周し、ベンチに戻る。
練習試合とはいえ本塁打を打てた経験は、彼女に確かな自信を与えただろう。
その後も試合は続いていく。
そして――