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ある晴れた春の日の一幕、あるいは始まり

「よし、できたね」


僕は都さんと二人で張り紙を作っていた。完成した張り紙は、見やすい文字にわかりやすい構図、作った側の僕が言うのもなんだけど素晴らしいものに仕上がっていた。


「すごいね、都さんこういうの得意だったんだね」


「いや、お前が下手くそなだけやと思うで、どうやったら、あんな見づらいもんが出来上がるん?色使いか、いやでも文字の形に大きさだけじゃなくて、全部が絶望的に噛みあっとらんのよな。何であんなことになるんあ?」


「それを言われると困っちゃうね、僕としては最善をつくしたはずなんだけどね。毎度、出来上がるのは読むと不快感に襲われるアレなんだよね。今回はまだマシなほうだったと思うよ。ははは」


「こいつ・・・」


 最初は僕が作るからしっかり見といてね、と言って張り紙を作り始めたのだ。はじめのうちは彼女もじっと見ていた。しかし、だんだんと眉間にしわがよっていく。僕のセンスの無さに彼女の感性は耐えられなかったのだろう。「うちがやる」一言それだけ言うと僕から紙を奪い取り、張り紙を作り始めたのだ。


まあ、そんなことはどうでもいいのだ。


「これをコピーして街に張りに行こう」


「はあ、でどこらへんに張りに行くん?」


「公民館とかのひとがよく来る場所と、この迷子犬のシロ、この子がいなくなった周辺なんかに張るんだよ。

公民館とかはひとがよく集まるから見たかもって人から電話がかかってくるし、いなくなった場所はわりとそこらへんにいることも多いからね。今回は依頼主さんの家の周辺だね。探しに行くときも家が周辺になるよ」


「なるほどわかった、張るのが終わったら探し始めるんやな」


「今日探し始めるのはたぶん無理かな、張り紙をはらしてもらうのをお願いするのわりと時間かかるんだよね」


「そんなもんか」


「そんなもんだね」


「そか、んじゃ行くぞ。あと、カレーパンも買ってもらわんとな」


「えっ、明日じゃないの?」


「うちは次っていうたで、まあこんなことになるとは思うとらんかったけど。ほら、シャキッとせい仕事はこれからやぞ」


 彼女はいたずらが成功した子供のような顔をして先に行ってしまった。これもしかしてバイトのたびに何かおごることになるのだろうか。


今回は難産で短くなってしまいました。申し訳ありません。

世の物書きさんたちはすごいですね・・・



張り紙の話ですが、この世界の日本は治安が悪いので誘拐事件なんかがバンバンおこっています。そこでお店なんかには捜し人探してますコーナーがあります。一鉄君達はそこに張り紙を張りに行ってます。

治安の悪さレベルですが財布を落としたらまず間違いなく帰ってきません。あとスラム街とかあります。

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