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9オブザデッド


 40人の有志を乗せた惑星探査船キホンテイキニイキノコラナーイ号には、急場しのぎではあるが、対デスバハムート用の宇宙ミサイルが備え付けられていた。宇宙ミサイルを一斉に発射し、量産型デスバハムートの中を突っ切るようにしながら、キホンテイキニイキノコラナーイ号はにゃんにゃんにゃ~ご☆星へ向けて突撃していく。


「突っ込むわよアンタ達! 捕まんなさい!!」


 キホンテキニイキノコラナーイを改造した宝条とキム姉が叫ぶ。二人に見えるが一人なんですよ、よく見て!(原文ママ)と書いてあるので、これでも1人なんだろう。どういう見た目してるのかな……。ちょっとわからないけど、あしゅら男爵みたいなものだとわたしは勝手に思っている。宝条とキム姉はマッドサイエンティストとオネェだ。『と』って書いてある……。


 もともと戦闘用ではないキホンテキニイキノコラナーイだ。ミサイルの搭載は本来のペイロードを遥かにオーバーした無茶な運用だ。加えて、量産型デスバハムートの包囲網を突破するため、ブースターも増設されている。かかるGは並大抵のものではない。彼らはかかる負荷に血を吐きながら歯を食いしばる。そもそも血がなさそうなやつらもけっこういたけれど!


 しかしそんな中でも、量産型デスバハムートの攻勢が止むことはない。


 にゃんにゃんにゃ〜ご☆星人からは、次第に量産型デスバハムートだけではなく、搭乗型デスバハムートも送り込まれるようになった。デスバハムートの吐く暗黒破壊光線が、キホンテイキニイキノコラナーイの第三艦橋に着弾する!


「くっ、被害状況を知らせなさい!」

「幸運の判定を行って失敗した人たちです!」


 ではその様子をダイジェストで見ていこう!


 まず最初に死んだのはブラック研究室所属の大学院生の蓮華だ。研究室に所属していれば、この宇宙船の中でどのあたりの装甲が薄いか知っていたはずだったけれど、連日連夜の徹夜が祟って正常な判断力ができていなかった。まるで今のわたしみたいだね!!!! しかし蓮華の持っていた魔剤のおかげで、宝条とキム姉による突貫作業が間に合っていた。魔剤はマジほどほどに!


 蓮華の近く座っていたち◯たん☆も、ビームによる直撃を食らって爆発四散した。見た目は可愛らしいコツメカワウソであり、腕力8という戦力的にはおおいに期待できる存在だったにもかかわらず、運が悪かった。いや、ち◯たん☆は悪くないんだよ。だって生き物は遅かれ早かれ死んでしまうんだからね。


 蓮華とち◯たん☆の間に座っていた槍杉珍太郎も死んだ。生かせてやりたい気持ちもあったけれど、死んだなら死んだで仕方ないよね、という気持ちでいっぱいです。できるだけ惨たらしい描写で残酷に殺してやろうかとも思ったけれど、そこにマンパワーをつぎ込むほどそんなに、百合の間に挟まる男を恨んでいないよ、わたしは。今度一話ぐらい書こうかなって思っている。


 赤鼻のトナカイは、直撃こそ免れたが、壁に大きく空いた穴と、そこから覗く宇宙空間を見て故郷の星空を思い出してしまった。暗い夜道で役立つと教えられた自慢の赤鼻(唯一のアイデンティティ)で闇を照らそうとしたが、そのまま外を覗き込んだ直後に次なる暗黒破壊光線が打ち込まれ死んだ。肉体は跡形もなく消滅し、宇宙には赤鼻が虚しく漂っていた。


 身長190センチ、肌黒く筋肉質の肉体とサングラスをかけたオクタヨシオも、すぐさま第三艦橋から避難しようとしたが、愛用のボディビルダー田中の写真集が宇宙空間に放り出された瞬間、それを取り戻そうとしてビームの直撃を食らった。しかしこれだけの筋肉をもって、腕力がコツメカワウソに負けている気分というのは、どういうものなのだろうか……。腕力8のカワウソってなに? こう……なに?


 鰤鯖鰯は両手のハサミで壁にしがみ付き、宇宙空間に放り出されないよう必死に耐えていた。しかし、その姿を見た搭乗型デスバハムートに直接繋がり、にゃんにゃんにゃ〜ご☆星人へと連れていかれた。にゃんにゃんにゃ〜ご☆星人は魚は食べないがカニは大好物であり、そして鰤鯖鰯はタラバガニだった。


 第三艦橋には、一台のパチンコ台、CRバジリスク〜甲◯忍法帖〜弦之介の章だけが残されていた。もともと宇宙船なろう号に設置されていたパチンコ台だったが、誰かが持ち込んだものらしい。キホンテキニイキノコラナーイが大きく震動し、その衝撃で玉が入賞口に入ると、誰もいない第三艦橋でド派手な激アツ演出が始まった。


 誰もが願い、そして誰一人としてたどり着くことのなかったバジリスクタイム。その抽選が始まりすらしないうちに、唯一残ったパチンコ台も、暗黒破壊光線によって木っ端微塵に粉砕されてしまった。


「このままじゃ突破できそうにないわね……」


 宝条とキム姉がつぶやく。


「どだい、全員で生きてたどり着くなんて無理な話だわ」


 39歳の魔女っ娘、ヒルデンブルグが言った。彼女の脳裏には、提督との果たせない約束だけが残っている。しかし、そんなことは最初からわかっていた。


「やるしかないってことでしょうよ」


 ラーメン屋のしんつぁんも頷く。


 何人かの有志が立ち上がり、そうして、キホンテイキニイキノコラナーイの出撃ドッグへと向かっていく。残る面子はS原、フライングトースター、しんつぁん、《エックスプローダー》ジョージ~君はついに帰ってきた、この爆裂道に祝hk……ゲフンゲフン~、そしてミッキー・マウスだ。彼らも幸運判定に失敗していた。死に場所をここと定めたのである。


「待ちなさい!」


 彼らの後ろ姿を見て、宝条とキム姉は言った。


「アタシも……行くわ」


 そう、幸運判定に失敗していたのは、彼女も同じだったのである。


 彼らがどうなったのか。それは次回描かれることになる──。


***死亡者リスト***


蓮華

ち○たん☆

槍杉珍太郎

赤鼻のトナカイ

オクタヨシオ

鰤鯖鰯

CRバジリスク~甲○忍法帖~弦之介の章

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