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第8話 さっさと金寄越すニャ? そしてそのまま消えていいニャ?

「アンという女。間違いなく暗殺ギルドに『洗脳』を受けているニャ.....」

「だ、誰だっ!? ....黒いローブを羽織った...猫?」



 き、決まったニャ! 策士ドラ様によるなんとも不気味な登場のシーンだニャ!



「ケット・シーか!? 何故この国に.....」

「そのケット・シーには。洗脳を看破できる『魔眼』をお持ちなのはご存知かニャ?」

「!!」



 もちろんそんな物ないニャ 適当に今作った設定ニャ?



「く、くわしく聞かせてくれっ! そうだ....やっぱりそれしかなかった。考えられない」

「ニャ!? 思いあたるフシがあったのかニャ?」

「あんな美しくてハツラツだったアンが.....今はうつろな目をして。何かにとり憑かれたように! クソッ!」



 ニャハハハ!

 あのアンが『美しい』とはさすが人間ニャ! 

 赤毛の髪にとび色の大きい目。それに透き通った白い肌

 


何をどう見ても醜い家畜にしか見えないニャ!ニャハハハ!

 

 

 このアンにベタ惚れのDTぽい男。

 『森羅万象』でちょっと見たけどアンと同じ『同業者』みたいだニャ? 

 つまり『暗殺ギルド』の一員

 こんなDTぽいヤツに暗殺されて終わりとか殺されたヤツはミジメ過ぎるニャ?



「ケット・シー。お前は....一体何者なんだ?」

「『暗殺ギルド』を滅ぼす者、ニャ.....」

「!!」



 さ、最高に決まったニャ! 決まってしまったニャ! シリアスなシーンをやらせたらいつもこうニャ!ニャオオオオン......



 その後男にはある『仕込み』をして.....次はアンだニャ



「ドラ様.....全部で銀貨7枚、大銅貨5枚、銅貨5枚になりました.....」

「ニャ!? そんなになったかニャ? 『いわくつき』の割には大した額ニャ。よほどいい装備だったのかニャ」

「それで....これがお求めの『例の品』です.....」

「ニャア! これニャこれ! アンは賢いメス奴隷ニャ? ニャハハ」



 アンには『Mp回復薬を出来るだけ欲しい』とお願いしたニャ?

 『Mp回復薬』はとても貴重な薬

 正直1個持ってくれば上出来だったがニャ?

 なんと3個も持って来たニャ!



中々使える豚奴隷ニャ! ニャハハハ!



 こんなに首尾が上々にゃら『コボルトの爪』も売れば良かったかニャ?

 アンには『アイテムボックス』は見られたくないから出せずじまいだったニャ

 

 ニャ?

 アンにドラが『異世界者』である事はバレてないニャ?

 というか....



この家畜奴隷は髪の毛1つばかりも信用してないニャ!



「あの....ドラ様...それで....その...」



 ニャ?

 アンが体中をモジモジさせてるニャ?

 中々笑えるニャ? 豚が便意を催してるみたいでウケるニャ



「とりあえずさっさと有り金寄越すんだニャ? そしてそのまま消えていいニャ?」

「あの....その前に『ご褒美』を....頑張ったんだし....」



 .....金を渡さないつもりかニャ? やっぱり図々しい人間だニャ?

 完全に【幻惑】の味を占めてるニャこれ?

 たしかに【幻惑】は『森羅万象』とのシナジーで消費Mp1だがニャ?

 『Mp回復薬』が貴重である以上.....



お前なんぞにMp1も消費するのはもったいないニャ!



 いってもドラズホールディングスは相当ホワイトで通ってるからニャ?

 そこの代表取締役の仏のドラ様とくればニャ? たったの金貨1枚でノルマ達成ニャ

 銀貨100枚で金貨1枚に相当

 


つまり、後銀貨93枚持って来ないと【幻惑】はかけてあげにゃいニャ!ニャハハハ


 

 おや?

 なんかアンが肩を震わせて下を向いてるニャ?

 ニャハハ

 泣き崩れる、ってヤツかニャ? さては仏のドラ様の優しさにウチ震えているニャ?



「....れ...だけ大変だったと思ってるんだ...」

「ニャ?」

「どれだけ大変だったと思ってるんだ! そんな貴重な薬! 店に置いているハズもない! 暗殺ギルドにさえ3つしかなかったんだっ!」

「ニャ? なんの話だニャ?」

「バレたら殺される.....殺される!」



 ニャハハハ!

 コイツ多分自分のギルドから『Mp回復薬』盗んできたニャ!

 いくら仏のドラ様に尽くしたいと言ってもやり過ぎ

 ハリキリ過ぎだニャ? ハリキリスタジアムニャ

 


人間の頭の弱さには涙弱いドラも涙を禁じ得ないニャ!



「ろ.....してやる...」

「ニャ?」

「殺してやるっ! 悪魔の猫っ! お前を殺して私も死ぬ! 死んでやるぅぅぅー!」

「ニャニャニャ!?」



 急に何かのスイッチ入ったのかニャ? 

 アンは泣きながら目を血ばらして『アサシンナイフ』を片手にスゴい剣幕だニャ! 不細工過ぎて笑えるニャ


 昼ドラでも中々ここまでの名演技は出来ないニャ?

 どうせならドラのこと『泥棒猫』とでも言って欲しかったニャ


 

「今かける、かけるニャ? だからその物騒なモノを閉まってニャ?」

「本当!? ドラ様....ドラ様!」



 しかしニャ

 どんだけ中毒なのかニャ? ちょっと心配になってくるニャ

 アンはたしか15歳。若いうちから『キメ』過ぎたらロクな事がないニャ

 生活指導係のドラとしては良くないと思うニャ?


 

みゃあ。ドラ様を笑わせた褒美にしょうがなくかけてやるニャ! 【幻惑】トリガーONニャ!



「ひあっ......! ....ヒッ! オッ! オホッッ....!」



 かかったみたいニャ?

 違う幻惑かかんないかとちょっと期待したけどやはりダメだったかニャ

 アンのユニークスキル『確率無視LV0』。望んだ結果が手にはいるってどんだけチートニャ?



「おほっ! おほほっ! んほぉーっ! んほほぉーっ! んほほほほおおっー! んーーー.....」

「ニャ?」

「ほっ! ほっ! ほっ! んほほーんほほーんほほーっ! んほほほほほぉーーー!!」

「ニャ.......」



 しかもコイツ

 

 なんか楽しくラリる『コツ』みたいのを掴んできてる感じニャ?

 例えるとヤクの『中級者』って感じかニャ?

 かなり見ててイライラするニャ

 高貴なドラ様のスキルはこんなことのために存在してるんじゃないニャ!

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