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第14話 アンという女

 私の名前はアン・グリフォン

 今をときめく15歳だよっ!


 ちょっと私の身の上話をするねっ?

 

 私は貧しい農家の3女として生まれたんだ

 貧しいけどお姉ちゃん達に囲まれて...

 それなりに楽しくやってた

 でも7歳の時



私は『暗殺ギルド』に売られたんだっ! ウフフッ!



 ギルドのリカルドさんがね?

 スキル『潜在能力看破』っていうのを持っててね?

 私はなんらかの潜在能力があるらしくて....



そのリカルドさんは死んじゃったけどね! ウフフッ!



 暗殺ギルドに入ってからは色々やったよ....

 暗殺から死体の回収、死体現場の掃除....

 ほとんどが暗殺より掃除、回収っていう『汚れ』だったかなっ?

 本当にドブネズミのような仕事 


 言葉使いも改めるように言われてさあ?

 こんな口調じゃなかったんだよ?



でももう関係ないよねっ! ウフフッ!



 転機は急に来たんだ

 その日はリカルドさんと一緒に....『女勇者の死体の回収』が任務だった

 

 勇者って言うくらいだからね?

 強いだろし『死体』である保証は何処にあるのー? 

 って思ったけど

 リカルドさんは『絶対的強者』が刺客だから大丈夫だって!



結局『女勇者』は腹から腸出して死んでいたけどねっ! ウフフフフッ!



 そして会ってしまったんだ

 あの忌まわしい『悪魔の猫』に.....

 ドラ様っていうんだけどねっ? 

 スゴい術使うんだよ!

 

 イヤホント

 スゴい世界だった 

 スゴいスゴいスゴいスゴいスゴいスゴいスゴいスゴいスゴい

 私の今までの人生なんかどうでも良くなるくらい.....



きっと私はこの瞬間のために生まれたんだっ! アハッ!



 困ったのは術が切れた後

 物凄い喪失感と孤独感

 手も震えて口も震えて.....



でもなんとか『我慢する』方法を見つけたんだっ! アハハッ!



 あの『悪魔の猫』

 殺しても殺し足りないような憎らしいクソ猫

 私をこんな体に.....

 

 全身震えが止まらないそんな時ね?

 この悪魔の猫の事を考えると何故か震えが止まるんだよっ!


 え?

 どんな感じって? 

 うーーんとー……



『ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様殺してやるドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様殺してやるドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様ドラ様殺してやるドラ様ドラ様ドラ様殺してやるドラ様ドラ様ドラ様』



 こんな感じかなっ? よく分からないな~

 

 我慢っていってもね?

 やっぱり無理してる、って事だから.....

 ドラ様に術をかけて貰えるように民家に押し入って金品を強奪したりして頑張ってたんだ



だいたい逆ギレすればかけてくれるけどねっ! キャハ!



 そんなある日

 ドラ様が暗殺ギルドに行きたいっていうから術をかけてくれるのを条件に手引きしたんだ?

 

 そして私は晴れて術をかけてもらって最高の時間を過ごしていた時......



最高の時間を邪魔されたんだーああああっ! クソがあああああっ!



「アン! 君は絶対ボクが守るから!」

「......」



 んーと?

 誰だったかな? 

 コイツ

 そうだグイン!

 グインとかいう『ストーカー』だっ!


 農家に居る時から一緒でね? 

 幼馴染みってヤツかな?

 私が暗殺ギルドに売られる時『ボクも行く!』とか言ってたヤツだ!



なんかキモいよねっ! 粘着ぽくて! キャハハ!



 なんで私はこの『ストーカー』にだっこされてるのかな?

 私がこの『ストーカー』に連れていかれたらあの『術』は2度と....?

 

 ちょっとこれ!! 

 笑えないよー! 

 

 そうだ装備している『アサシンナイフ』で.....

 


殺しちゃえばいいじゃん! キャハハハ!



「ア....ン?」

「ハッ! 死なねー! コイツ全然死なねえー!」

「アンッ! やめるんだっ! やめ.....」



 メッタ刺しにしても中々死なないからビックリしたよー!

 『ストーカー』のグインはきっと頑張って鍛えてたんだねっ!

 私に『経験値』をくれるために.....



結局中々死なねーから柔らかい下腹部引き裂いて内蔵引きずり出しちゃった! キャハハハハァー!



 グインを殺害した時間

 ドラ様の術中なのもあって最高の気分!

 『殺し』は数え切れない程やったけどさあ?

 こんなに『殺し』が気持ちがいいと思わなかったあ~!



そして『術』が切れたんだ......



「グ....グイン? あれ? 私?」



 グインなのかグインじゃないのか分からないくらいグチャグチャになってたよ?

 グインはたしかに『ストーカー』だったけどさあ? 同時に優しい『幼馴染み』でもあったんだ



「わたっ....あっ...! ああああああああっっーーーー!!」



 優しかったグイン

 

 いつも私を心配してくれて.....

 

 いつも嫌な仕事を変わってくれて....


 最後まで私の名前を呼続けて...

 

 でも。



まっ! いっか! それより早くドラ様を探さないとっ! キャハハハハァ~~!

 


『職業:殺戮者を習得しました』

『称号:愛憎の覚醒者を習得しました』

『スキル:人間殺しを習得しました』

『スキル:殺戮無双を習得しました』

『ユニークスキル:確率無視が覚醒しました』



 そして私は生まれ変わったんだ

 

 今は震えがスゴイ事になってるし頭もガンガンなりっぱなし

 けどね? 

 うん、頑張れ私

 

 ドラ様を見つければこの痛みは止まるはず

 ドラ様と一緒に居ればこの震えは止まるはず

 絶対止まるはずなんだぁー

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