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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ニートの俺が買い物頼まれて久しぶりに外に出たら異世界に連れて行かれた

作者: 杞憂 優斗

「かずきーハンバーグ作るからひき肉買ってきてくれない?」


 暗い部屋でいつも通りにオンラインゲームをやっていたら母ちゃんが、うるさい声で買い物を頼まれる。

 どうして、俺の邪魔をするんだ死ねばいいのに。

 俺は無視し続けパソコンを触り、ゲームの続きをする。



「入るよー!」


「うるせぇ入ってくるな!!」


 母ちゃんは無理矢理ドアを叩き開け、部屋に来た。


「勝手に入ってくるなよボケが!」


「反応しないから来たんでしょ!」


「ふざけるな!お前のせいで死んじまったじゃねぇか!」

 

「ごめんって、ひき肉買ってきてほしいんだけど」


「何で俺が買いに行かなきゃ行けねぇんだ!」


「今、手が離せないの!だから代わりに行ってきてほしいの!」


 いつもはすぐ、どっか行くのに今日は無駄に粘る。

 こんなにうざいことは久しぶりだ。

 どんどんイライラが募っていく。


「一生のお願いだから」


「嘘つけ!!」


「買ってきたら好きなのかっていいから」

 

 母ちゃんが見せてきたのは一万円札の束だった。

 何枚あるかわからないが、10枚以上があった。


「なんだその金」


「あんたが高校中退したときの余り金よ。見つけたの。」


「なんで急に……もう20年以上経ってるだろ!」


「今日見つけたのよ。今日どうしても予定あるから、どうしても言ってほしかったの」

 

 なんで、そんなに買い物に行ってほしいのかわからないが、めんどくさいけど、そんなにたくさん金を渡してくれるのならいっか。


「わかったわかったから!買い物行ったら一生邪魔するなよ!」


「はいはい、もう邪魔しないから」


 母ちゃんは俺の部屋から出ていった。


 俺は外に出るため服に着替えようとしたが、服がなかったのでジャージのまま行くことにした。

 どうせ近所だし、風呂入ってないけどいいか。


 母ちゃんからもらった財布と店の地図をもらい玄関のドアを開けた。





「ここか……」

 

 地図通りに行くと、そこは古びた肉屋さんのようだ。 

 やっているかどうか怪しい店だったが、金と自由のため、勇気を振り絞って入った。


────チリン


 鈴のような音が聞こえ、店員がこちらに近寄ってきた。

 ピンクのツインテールで赤い瞳、現実ではないようなファンタジー露出が多い水着のような服だった。


「ひき肉……」


「えーと……鈴木かずき様でよろしいでしょうか〜?」


「おう……」


「こちらにご案内しますね〜」


「は? はよ、ひき肉だせよ」


「ひき肉はね〜こっちの方にあるんですよ〜」


「チッ……めんどくせぇ」

 

 俺はふざけた店員の後をついて行った。

 こんなにめんどくさいとは思わなかった

 とてつもなくイライラする。


 ついて行った先には魔法陣のような物が書かれた部屋についた。

 魔法陣以外は変わったところがない物置部屋だ。


「ではいきますよ〜!」


「ちょっ、ふざけ!!」


 俺等は光りに包まれた体が浮いたように感じた。




「は? ここ何処?」


「着きました〜!ここは君にとっては異世界ですよ〜」


 異世界? そんなふざけたことあるか? あり得ない……だが景色は、荒れ果てた村があり、その家一つ一つ異世界そのものの家だった。


「異世界なんてありえないだろ……」


「実はあるんですよ〜。世の中わかるないことだらけです!」


「めんどくせぇ」


「ひき肉買うんですよね!こちらで〜す!」


 早く帰りたいのに帰れないムカつく。


「はいはい、ささっと歩きますよ〜」


「ムカつく」


「クズは黙ってついていくですよ〜」


「は? てめぇ!!」


 俺は思いっきり拳をあげ、店員の顔をめがけて殴りかける。

 クソ店員には一度痛い目を合わせてやらないと。


「やめるのですよ〜」


 笑顔で俺の拳を止め、腹に思いっきり拳で殴りかかった。


 「痛ってぇぇぇ!!! てめぇぇ!!! 警察に通報するぞ!!!」


「警察にはつながらないですが、異世界なんで」


 痛い、クソムカつく、けど殴りかかっても勝てない気がした。

 素直について行くしかなかった。


「ひき肉でしたよね?」


「あぁそうだよ」


「もうすぐ着きますよ〜」


 そこはものすごく熱く、ところどころ火が燃えて岩が転がっている。

 まるで地獄のようだった。

 

「ここです! ここです!」


「こんなところにひき肉だぁ?」


「はい!」


 俺は工場らしいところにたどり着き、無理矢理機械の中に入れられた。


「おい!こっから出せっ!」


「だめですよ〜」


 叩いても叩いてもでられない


「じゃ、バイバイクズ肉さん!」


 体にビリっと来た。

 電気だろうか?

 体がピクリとも動かない。


 俺はいったいなにをしたと言うんだ。

 何も悪い子としていないのに




 そして俺はレーンに、運ばれ首を切られた……





************************



『すいませんありがとうございます』


「いえいえ、お母さんも大変でしたでしょう」


『もうほんとに……』


「お母さんは悪くないですよ〜今頃、息子さんはひき肉となって、ハンバーグにもなって美味しくいただいてますよ! クズなんだから最後ぐらい役に立って貰わないとですね!」

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