PR 200文字小説集 vol.3 靴の穴(200文字小説) 作者: 日下部良介 掲載日:2024/02/07 雪だ。 履いて行く靴を吟味する。雪道で転んで怪我でもしたら大変だ。いつも履いている靴は底がすり減ってつんつるてん。なので、それはやめて別の靴を履いて行くことにした。 朝はそれほどでもなかった雪は帰る頃には数センチ積もっていた。靴を変えて正解だ。 ところが歩き始めてすぐに異変に気付く。 「あれっ?」 確認すると靴底とつま先部分の境目が少しめくれていた。 転びはしなかったけれど靴の中は靴下までびしょ濡れになった。