4日目
ついに最後のひとり、盗賊の蘇生の順番がやってきた。だが、実際には待っていられなかった。寺院の列にただ並び、悠長に時を過ごすなどできるはずがない。昨日、魔術師を背に担いで宿へ戻ったとき、彼女の軽すぎる体を感じながら、私は悟った。時間をかければかけるほど、蘇生の成功は遠のいていくのだと。魂は次第にこちらの世界から遠ざかってしまう。盗賊が帰ってこられなくなるかもしれない。その恐怖に、私は夜通し眠れなかった。
寺院に直訴したところで、結果は見えている。決まりを盾に、冷たい拒絶が返ってくるだけだ。だから私は別の道を選んだ。以前の探索で知り合った騎士団長に、一筆したためてもらうことにしたのだ。無論、簡単ではなかった。彼も最初は眉をひそめ、言葉少なに私を拒もうとした。だが、かつての戦場で受けた恩の一部を返す形として、しぶしぶながらも承知してくれた。その書面を手にした瞬間、私はわずかな救いを感じた。だが同時に、他者の力に頼らなければ仲間を守れぬ己の不甲斐なさが、仮面の奥にじわりと滲んだ。
その書面を携え、寺院へ赴いた。案の定、司祭たちの視線は厳しく、冷ややかだった。規律を曲げることへの不快感が、言葉にせずとも伝わってきた。だが彼らは最終的に受け入れた。夕方、祈りと香煙に包まれて、ついに盗賊がこちらへ戻ってきたのだ。
無口な奴だ。復活の瞬間でさえ、余計な言葉を発することはなかった。ただ静かに立ち上がり、わずかに頷いた。そして寺院を後にした足取りは意外なほどしっかりしていて、倒れる気配は微塵もなかった。私は背を支える必要もなく、ただ彼の歩みに寄り添った。その姿に、胸の奥でひそかな安堵が広がった。
五人全員が戻った。ようやく全員だ。宿の部屋で彼らの寝息を聞きながら、私はようやく息を吐き出すことができた。だが、不思議なことに、心は晴れない。全員が帰ったという事実は、確かに喜ばしい。だが同時に、借金は増し、寺院との溝は深まり、他者に頼った自分の弱さは消えないままだ。罪の影は、まだ仮面の奥に残り続けている。
それでも――私はこの日を忘れまい。仲間が全員戻ってきたことを。彼らを二度と失わせぬよう、この胸の痛みを記録し、刻みつけておく。