1日目
仲間が倒れた。あの暗い地下回廊で、土埃と血の匂いに満ちた空気の中で、ひとりまたひとりと力尽きていった光景が、目を閉じてもなお脳裏に焼き付いている。いま彼らの身体は寺院に預けてある。白い石造りの冷たい床に横たえられ、司祭たちの低い祈りの声を浴びているはずだ。蘇生の順番待ち――それがこんなにも残酷なものだとは、想像していなかった。
二日前、最初に祈りが通じ、ひとりが目を開けて帰ってきた。蒼白な顔に、まだ死の影を宿したまま。それでも彼は震える唇で「戻ってこれた」と笑った。その笑みを前にしても、胸の奥の鉛のような重みは少しも軽くならなかった。今日は二人目が寺院から戻った。魂を引き戻され、虚ろな眼差しをこちらに向けていた。明日は三人目が蘇生される予定だ。だが日を重ねるごとに、蘇生の成功率は下がっていく。早く祈りの儀が行われなければ、仲間の魂はこの世に戻れなくなるかもしれない。その恐怖が、日ごとに胸を締め付ける。
三日前、ギルドの試験に挑み、我々は全滅した。無様で、愚かで、取り返しのつかない敗北だった。全員が寺院に運ばれ、ただ私だけが、まだこの世に立ちすくんでいる。あの瞬間、もっと冷静であれば、もっと慎重であれば、皆を死なせることはなかった。仲間に申し訳がない。いや、言葉では足りない。責めを負うべきは私であり、仮面の下の顔を焼くように、この罪の意識が消えない。
この気持ちは暗く、辛く、心の底を泥で塗りつぶされたようだ。夜、寝台に横たわるたび、仲間の叫び声や剣の折れる音、肉を裂かれる生々しい感触が蘇る。あの時、指示を誤らなければ。あの時、退却を選んでいれば。そう思わずにはいられない。
我らのクランには、他に二つのパーティーがある。彼らは今もギルドからの依頼を受け、迷宮を踏み歩いている。彼らの視線が痛い。私を信じてよいのか、それともすでに見限るべきか。彼らの目は何も語らぬが、その沈黙が、疑念よりも鋭く突き刺さる。私の存在そのものが、彼らの士気を削っているのではないかと恐ろしい。
仲間が全員戻るまで、私は決して安らげない。だが、もし一人でも戻らぬ者がいたなら、私は……。その時、この仮面をつけた自分に、生きる資格があるのだろうか。