冒険者の日記~ウィザードリィ
私はダリル。
この仮面を被った男を、人は時に奇異の目で見、時にただ無言で受け入れる。なぜ顔を隠すのかと問われれば、答えを濁すしかない。理由はひとつではないからだ。弱さを覆い隠すためでもあり、己の醜さを見せぬためでもあり、あるいは罪を映す顔を他人に晒したくないからでもある。仮面は私を守っている。だが同時に、この仮面こそが私を呪っている。
私は冒険者のクランに属している。仲間と共に迷宮を歩き、魔物を退け、財宝を持ち帰る……はずだった。だが現実は、血と死と絶望ばかりだ。私は仲間を導く役目にあった。戦況を見極め、退くべきときに退く判断を下すべき立場だった。けれど、肝心な時に冷静さを失い、誤った選択を重ね、仲間を死へと追いやった。あの瞬間の決断のひとつひとつが、今も刃のように心に突き刺さる。
人前では、仮面のせいか、冷徹な男だと誤解されることもある。だが内側は違う。臆病で、弱く、仲間を失った罪悪感に押し潰されそうな男だ。夜ごとに眠れず、目を閉じれば仲間の叫びや血の匂いが蘇る。自分は冒険者を名乗る資格があるのか、このクランに居続ける資格があるのか、それすら分からなくなっている。
この仮面を被った男を、人は時に奇異の目で見、時にただ無言で受け入れる。なぜ顔を隠すのかと問われれば、答えを濁すしかない。理由はひとつではないからだ。弱さを覆い隠すためでもあり、己の醜さを見せぬためでもあり、あるいは罪を映す顔を他人に晒したくないからでもある。仮面は私を守っている。だが同時に、この仮面こそが私を呪っている。
私は冒険者のクランに属している。仲間と共に迷宮を歩き、魔物を退け、財宝を持ち帰る……はずだった。だが現実は、血と死と絶望ばかりだ。私は仲間を導く役目にあった。戦況を見極め、退くべきときに退く判断を下すべき立場だった。けれど、肝心な時に冷静さを失い、誤った選択を重ね、仲間を死へと追いやった。あの瞬間の決断のひとつひとつが、今も刃のように心に突き刺さる。
人前では、仮面のせいか、冷徹な男だと誤解されることもある。だが内側は違う。臆病で、弱く、仲間を失った罪悪感に押し潰されそうな男だ。夜ごとに眠れず、目を閉じれば仲間の叫びや血の匂いが蘇る。自分は冒険者を名乗る資格があるのか、このクランに居続ける資格があるのか、それすら分からなくなっている。