表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

冒険者の日記~ウィザードリィ

作者:青竹の芽
私はダリル。
この仮面を被った男を、人は時に奇異の目で見、時にただ無言で受け入れる。なぜ顔を隠すのかと問われれば、答えを濁すしかない。理由はひとつではないからだ。弱さを覆い隠すためでもあり、己の醜さを見せぬためでもあり、あるいは罪を映す顔を他人に晒したくないからでもある。仮面は私を守っている。だが同時に、この仮面こそが私を呪っている。

私は冒険者のクランに属している。仲間と共に迷宮を歩き、魔物を退け、財宝を持ち帰る……はずだった。だが現実は、血と死と絶望ばかりだ。私は仲間を導く役目にあった。戦況を見極め、退くべきときに退く判断を下すべき立場だった。けれど、肝心な時に冷静さを失い、誤った選択を重ね、仲間を死へと追いやった。あの瞬間の決断のひとつひとつが、今も刃のように心に突き刺さる。

人前では、仮面のせいか、冷徹な男だと誤解されることもある。だが内側は違う。臆病で、弱く、仲間を失った罪悪感に押し潰されそうな男だ。夜ごとに眠れず、目を閉じれば仲間の叫びや血の匂いが蘇る。自分は冒険者を名乗る資格があるのか、このクランに居続ける資格があるのか、それすら分からなくなっている。
1日目
2025/09/11 11:50
2日目
2025/09/12 11:00
3日目
2025/09/13 11:00
4日目
2025/09/14 11:00
5日目
2025/09/15 11:00
6日目
2025/09/16 11:00
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ