表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サバイバー  作者: 志に異議アリ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/12

一朝一夕




朝焼けの街をランニングするのが日課になった。

汗でシャツが張り付いても、腕が震えても、美桜は足を止めない。

毎日毎日、少しずつ体が変わっていく気がしていた。


試験の日。

今回は自信があった。

机に向かって必死に覚えた学力試験。


1次試験——合格。

その瞬間、美桜の胸に希望の灯がともる。

「今度こそ……」


だが、2次の体力テストはなんとか食らいついたが、不合格ギリギリだ……その後に待ち受けていた集団討論……これが何にも出来なかった。

気持ちは強い。それだけじゃだめだとわかった。

奥歯を噛みすぎて頭が痛い……


「……くっ……!」



審査員の冷たい視線が突き刺さる。


「そこまで」


結果は——不合格。


掲示板に並ぶ合格者の番号に、美桜の番号はなかった。

静かに、でも容赦なく現実が突きつけられる。


「1次は受かったのに……。やっぱり、私なんかじゃ無理なのかな」


帰り道、夕暮れの空の下で、美桜は足を止める。

小さな手を見つめる。

あの日、救助隊員が握ってくれたあの大きな手を思い出す。


涙がにじむ。

でも、その中で小さな声が胸の奥から響いた。


「諦めたら……あの日の私と同じになる。

弱くて、のけ者にされても受け入れてイジけていただけで、誰かの助けを待つだけの私に戻ってしまう……」


悔しさを噛み締めながら、美桜は拳を握りしめた。

「まだ終わりじゃない。何度でも挑戦する」


そう呟いた声は震えていた……





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ