表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サバイバー  作者: 志に異議アリ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/12

ガッツ



不合格の通知を手にした日の夜、美桜は机に突っ伏した。

悔しさと情けなさで涙が止まらない。



「諦めない。絶対に、誰かを救える人になるんだ」

心の芯の近くで小さかった囁きが……どんどん叫びに変わる……



翌朝、目を覚ますと、美桜はパソコンの前に座っていた。

画面には「消防・レスキュー隊 採用試験 合格のために必要なこと」という検索結果が並ぶ。


体力テストの基準


救急知識の筆記問題


災害現場での心理適性


チームワークやコミュニケーション能力



一つずつチェックリストに書き出す。

美桜の手は震えていたけれど、指先は確実に文字を刻んでいく。


「体力……足りない。持久力も、腕力も。

知識……覚えなきゃ。手順や応急処置。

心……怖くても、現場で動ける強さ。

仲間と協力する力……私はいつも逃げてきた……」


膝を抱えて机に突っ伏す日もあった。

でも、美桜は目を閉じて思い出す——

瓦礫の下で、絶望の中で助けてくれたあの人の顔を。


「あの日、あの人は迷わず手を伸ばした……。私も、必ず!」


体力作りは毎日のランニングから始まった。

腕立て伏せ、懸垂、ロープ登り。

疲れても、夜空を見上げて、胸に火を灯す。


参考書を開き、救急法や災害対応の知識を徹底的に暗記。

模擬試験では間違えて泣きそうになるけれど、必ずやり直す。

誰も褒めてくれない。

けれど、美桜は自分の胸に問いかける——


「私は、本当にこの手で誰かを救いたいんだよね?」


答えは、いつも静かに、でも確かに「うん」だった。

瓦礫の下で震えたあの恐怖は、もう二度と取り戻したくない。

だから、美桜はひたすら前に進む——。









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ