異世界キャンプ~この世界もなかなか楽じゃない~
就職活動中の早坂千恵が、会社の面接に向かおうと自分の住んでいる家を出た時、玄関を通り過ぎた瞬間に突然、まばゆい光に包まれて、そして気がついたら森の中心に立っていた。剥き出しの土の地面が広がる開けた場所で、目の前には森の木々が立ち並ぶ光景が広がっている。予想もつかない出来事に千恵は呆然と立ち尽くした。スマートフォンが使えない、助けが呼べない、ここがどこだか分からない、思い通りにならない不都合ばかりが増えていく。そんな状況に巻き込まれてしまった千恵は、切実に助けを願う。そんな彼女の目の前に、青く輝く怪しげなディスプレイが浮かび上がる。今度はいったいどんな出来事なのかと、不安を覚えながら覗き込む──