【コント】 ヤブ医者さん(730文字)
「はい、どこがお悪いんでしょうかー?」
「ちょっと右肩を骨折したみたいで」
「じゃ、お薬出しときましょうねー」
「ちょっと待ってくださいよ! 診察ぐらいしてください!」
「じゃ、ちょっと触ってみますねー」
「お願いします。……痛っ!」
「ここ、触ると痛いですかー?」
「痛いって言ってるでしょ! しつこく触るのやめてくださいよ」
「痛いですかー?w」
「痛たたたた! く、草を生やすなーっ!」
「イラッとするのわかりますかー?ww」
「あなたがさせてるんでしょ! もういいから離してください!」
「じゃ、お薬出しときますねー」
「こればっかりだな、この医者……」
「あっ。その前にレントゲン撮らなきゃだった!」
「頼みますよー。ほんとうに折れてるかどうかが知りたいんですから……」
「ま、いいか。私ぐらいになるとレントゲン撮影しなくても大体のことはわかります」
「ほんとかな……。えっと。骨折、してますかね?」
「たぶん」
「たぶんじゃねーよ!」
「じゃあよく診てみましょう」
「最初からそうしてくださいよ!」
「えーと……。見えます!」
「透視?!」
「アキレス腱が靭帯骨折で剥離して目ん玉飛び出してますね」
「……テキトーなこと言ってません?」
「ズバリ! あなたの前世は豚です」
「誰が前世のことなんて聞いてんだよ?!」
「生後半年で出荷され、日本ハムのシャウエッセンになって死にました」
「うわあああ! これからシャウエッセン食えねーじゃねーかよ!」
「じゃ、お薬出しておきますねーw」
「いらねーよ! おまえが飲め! もう来ねーよ!」
「では診察代21万8千4百円になります」
「払わねーよ!」
「おまわりさーん!」
「呼びてーのはこっちだよ!」
「……なんてね! じつはここからがほんとうの診察になります」
「もういいよ!」
ちゃん、ちゃん♪