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あたしのジョー☆(256文字)
あたしのジョーが遂にこの晴れのリングの上に立った。
相手は世界チャンピオンのホセ・メンドクサ──とてもめんどくさそうな相手だ。
今まで数々のライバルを蹴散らして、遂にここまで来たのだ。
長かった。
ほんの1年半の時間だったのに、雑誌の連載だと5年ちょっとかかった。
あたしのジョーは既にリングの上で燃え尽きて灰になっている。
立てっ……。
立つのよ、ジョー!
いきなりラストシーンやってる場合じゃないのよ!
呼んで……。
あたしの名を呼んで!
エイドリアーンって、呼んで!
それであたしは有名になれるから、きっと!
巨チンの星を掴むまで!




